子どもがプロテインを飲む際の注意点
実際に子どもがプロテインを飲む場合、分量や飲むタイミング・配合された栄養分など、気にかけておきたい点はいくつかあります。具体的には、特に何に気を付けて子どもに飲ませるべきなのでしょうか?以下に詳細をご紹介します。
年齢に応じた分量の摂取を心がけること
プロテインを食事の一部として考えたとき、配合されているタンパク質の分量やそのほかの栄養成分は、普段の食事で摂取すべきものとほとんど変わりはありません。ですが、身体を大きくしたいからといって、たくさん摂ればよいというものでもないのです。厚生労働省『日本人の食事摂取基準(2015年版)』によると、6~7歳の男の子であれば、タンパク質の推奨量は1日あたり35gとなっています。これに対して、子どもが10~11歳に成長すると、50gが一つの基準になります。年齢に応じて差が生じますから、それぞれの年代に適した分量の摂取につとめましょう。
子どもの偏食対策に使うなら注意が必要
プロテインにはさまざまな栄養素がバランスよく含まれているため、子どもが偏食によって栄養を十分に摂取できない場合の対策として、プロテインを検討するケースもあるでしょう。ですが、プロテインはあくまでも普段の食事で補いにくい部分をサポートするものであって、食事のメインに据えるものではありません。偏った食生活は体調不良にもつながりかねませんので、まずは正しい食習慣を身につけさせる方を優先してください。また、お菓子代わりに飲ませるのは、かえって子どもの健康を損なうため、注意しましょう。
摂取する時間帯は就寝30~1時間前が目安
プロテインを摂取する時間は、どの時間帯が理想的なのでしょうか?結論からいえば、就寝前の30分~1時間のタイミングが効果的だといわれています。人間の身体を成長させるには、成長ホルモンの働きがかかせません。そして、成長ホルモンの分泌は就寝後30分~3時間にピークを迎えます。そのタイミングでタンパク質が身体に吸収され、なおかつ胃腸に負担をかけないのが、30~1時間前といわれています。さらに、注意書きに書かれている用法・用量を守ることを意識していれば、健康上の問題が起こる可能性は低いでしょう。
おわりに
子どもにプロテインを飲ませることについては、誤った意見もあればもっともな意見もあり、親としては飲ませるかどうか迷ってしまうところもあります。ですが、用法・用量を守り、子どもに合った分量のプロテインを飲ませている限り、健康に問題が起こるリスクは少ないといえそうです。また、年齢に応じた分量を守れるように指導することも、忘れずに行いましょう。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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