学校給食に牛乳が出る理由とは?牛乳を出すことは決められているの?

給食の牛乳
学校給食には、牛乳がつきものです。200ccほどの牛乳をどのタイミングで飲むか?子どもの頃は真剣に悩んだこともありました。でもなぜ、給食には牛乳が出るのでしょうか?学校給食と牛乳の、きってもきれない関係について解説します。

どうして学校給食に牛乳が出るの?

牛乳が出る理由
学校給食のメニューは、栄養士さんが考えて決めています。育ち盛りの子どもたちにとって、給食は1日の楽しみでもあり、栄養をとるための大切な食事。その給食に添えられる1本の牛乳は、子どもの成長に欠かせない栄養源のひとつです。しかし、なぜ毎日必ず牛乳が?ほかのものでは変えられないのでしょうか。

法律で決められているから

学校給食に牛乳が出るのは、実は「法律で決められているから」。日本には、昭和29年に施行された、「学校給食法」という法律があります。この法律は、全国で広まった学校給食に明確な基準が必要だという理由で作られたもので、給食の内容や、調理設備などについての決まりが明記されています。学校は、この法律に従って給食の内容や実施回数などを文部科学省に届け出なくてはなりません。給食の種類は、「完全給食」「捕食給食」「ミルク給食」に分けられます。そのいずれにおいても、牛乳は必須アイテムになっているのです。

戦後の食糧難が背景に

「ミルク給食」とは、ミルクだけの給食です。こうした区分があるということを見ても、給食においてミルク(牛乳)が非常に重要視されていることがわかりますね。牛乳がこれだけ推されている背景には、戦後の食糧難があげられます。昭和20年の終戦から25年頃まで、学校給食はスープと牛乳(脱脂粉乳)だけというのが普通でした。ごはんやパン、肉などの物資が不足していたため、効率よく栄養をとるために牛乳(脱脂粉乳)が推奨されたのです。

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学校給食に牛乳は必要か?

給食のメニュー
スープと牛乳だけだった学校給食は、昭和29年に法律が制定されてパンやごはんといった主食、おかず、牛乳がセットになった「完全給食」が主流になりました。ところが、時代は変わり、現在では学校給食の内容についてさまざまな意見が出ています。

米飯給食との相性は×

食パンや揚げパンといったパン製品が主食として採用されている給食には、牛乳も歓迎されていました。しかし、昭和51年から米飯給食が推進されると雲行きがあやしくなります。やはり、ごはんと牛乳は相性が悪いのでは?という意見が出てきたのです。確かに、ごはんとおかずと一緒に飲む飲み物として、牛乳は違和感がありますね。また、「牛乳を飲むとおなかがゴロゴロする」という「乳糖不耐症」という病気もあり、学校給食に牛乳が必要なのかどうか、疑問視する声もあります。

給食の牛乳を廃止した学校も

学校給食の内容は法律で決められているとはいえ、法律違反をしても罰則はありません。自治体の中には、給食の牛乳を廃止した学校もあります。新潟県三条市では、平成26年に試験的に数カ月間、牛乳の供給を廃止。保護者や児童の意見などもふまえ、平成27年からは給食に牛乳を出さないことにしました。ただし、昼食の時間以外で牛乳を飲む「ドリンクタイム」を設定しています。

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