結婚・出産・育児などのタイミングで、自分のすることに実母から口を出されることが増え、うっとうしいという気持ちが膨らみ、実母のことが嫌いだと思うようになった方はいませんか？実は、生活スタイルが変わることで実の母親のことを嫌いになる娘は意外と多いのです。そこで今回は、実母のことを嫌いになってしまう原因とその対処法について、ご紹介します。
実母を嫌いになってしまうのはなぜ？
姑より実母が嫌いなの？と疑問に思う人もいるかもしれませんが、姑は血のつながらない他人です。他人だと思えばある程度は割り切れることもありますが、実母はそうはいきません。むしろ、実母だからこそ、姑より厄介な存在になってしまうこともあるのです。では、実母のことが嫌いだと感じるようになる原因や理由とは、何なのでしょうか？
同居していると親子の距離がすぎる
結婚後、両親と別居していて時々顔を合わす程度であれば、あまり感じることがないかもしれませんが、実母と同居している場合は母親との距離が近すぎることで、ストレスを感じることがあるものです。結婚すると夫や子どもも増え、独身時代のようにはいかなくなります。母親に限ったことではありませんが、同居していると、見たくない嫌な部分も目についてしまうもの。実母であるがゆえに、つい娘に口を出してしまう人もいるようで、そこから関係がもつれ、嫌いになってしまうのです。
家事や子育てに干渉してくるから
子どもが生まれると、実母の力を借りることもありますよね。しかし、中には子どもの食事内容や教育方針、生活スタイルなどまで細かく指摘してくる過干渉の母親もいます。また、洗濯物や洗い物は後でしようと置いていたにも関わらず、「片付いてなかったわよ」と勝手に片付けていたり、文句を言ったりしてくることも。自分のペースで家事や育児をすることができずにイライラを募らせ、自分のやり方を否定されて子育てへの自信をなくすと同時に、母親を嫌いになってしまうこともあるようです。
お互いの主張が強くなりケンカが増える
「最近、母親が頑固になってきて疎ましい」そう感じている人もいるでしょう。一般的に歳をとると頑固になると言われていますが、実際に、歳をとることで頑固で偏屈になったり、怒りっぽくなったりすることはあるものです。そんなときに、実母の口出しに対して言い返すことで、ケンカに発展してしまうことも。娘は母親の顔を見たくないと思っていても、同居の場合は毎日家にいて会わなければいけないため、顔を合わすたびにケンカをしてしまうようになり、関係が悪化する場合もあります。
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もともと人間は、自分を否定し認めてくれない人のことは嫌いになってしまうという心理を持っており、それが実母だとしても同じことです。しかし、どんなに嫌っていても実母との関係は切っても切れないものですから、穏便に付き合いたいですよね。では、具体的にどのように付き合えば良いのでしょうか？
自分の本音を母親に伝えること
実母との関係を良好にするためには、まず自分の気持ちを正直に伝えてみましょう。できれば電話やメールではなく、直接顔を見て話すことをおすすめします。面と向かって母親を否定する話をするのは勇気がいることかもしれませんが、母親が「良かれと思ってしていたことが娘に嫌な思いをさせていた」と気付かせるためには効果的です。中には怒り出す母親もいるでしょう。そんなときは「少し言い過ぎちゃったね、ごめん」とフォローするようにしてくださいね。
母親のことを他人だと思って接する
一度嫌いだと思うと相手の嫌なところばかりが目について、ますます嫌いになってしまいますよね。そんなときは、母親と距離を置くことが大切です。別居の場合は連絡の頻度を減らし、母親から連絡が来ても用事があるからと、話を早々に切り上げるのも効果的。同居の場合は、普段から「この人は他人だ」といったん思うようにして、距離を置いて接してみましょう。実母のことを他人だと思って行動することで、今までイライラしていたことがばからしく思えてくるかもしれません。
自分が一歩大人になって接する
娘がどんなに迷惑に感じていても、ほとんどの場合は、母親に悪いことをしているという自覚はありません。そんな母親にいちいち口出ししていてもきりがありませんから、こちらがグッと我慢して大人になってみましょう。「母も歳をとったのね」と自分の気持ちを切り替えることができるようになれば、上出来です。時には我慢している自分を褒めてあげることも忘れずに、心のバランスをうまくとりながら母親と接してみると、少しずつ関係も良い方向に向かうはずです。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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