子どもに心の不調が出たら対処法はある?
子どもに明らかな心の不調が出てきたら、親や保護者は何か対処する方法はあるのでしょうか?ここでは、具体的に子どものメンタルが不調になった際に、とりたい対処法をご紹介します。
まずは学校や塾と連携・相談すること
担任の先生やスクールカウンセラーを通じて、学校での様子や異変について把握するところから始めることが大切です。その際に学校に伝えるのは、差し支えがあるようであれば詳細を話すことはせず、「異変を感じているので原因を探したい」という理由だけで問題はありません。それだけ伝えれば、学校側でも何か異変があれば、今後教えてもらうなど、相談や連携などの体制を作ってくれるでしょう。また、塾・習い事でも必要に応じて、塾長や先生に相談してみましょう。スポーツ関係の習い事などについては、コーチや監督によって指導方針が異なるケースもあるので、必ずその代表者に直接確認をとるようにしましょう。
カウンセリングも視野に入れよう
子どもの症状やその行動、振る舞いを見ていて、特に医療的なケアが必要だと判断した場合は、早急にカウンセリングなどの治療をすることを検討しましょう。子どもでも、うつ病になることは十分にあり得ます。ストレスからうつ病に移り変わってしまうと、本人も大変辛い思いをしますので、できる限り早くカウンセリングなどでケアをしていきたいところです。この時、「甘えたことを言うな」などと、子どもを叱る行動は、絶対に控えてくださいね。
家庭でできる 心の不調の対処法や予防策
もちろん、家庭で対処法や予防策もあります。家庭でできることとしては、あまり長々と説教をしたりせず、親の考えを押し付けないというのが重要です。また、子どもの言葉を毎回遮って説教をすることもやめましょう。親にとって耳の痛い話かもしれませんが、子どもの言い分をきちんと聞いてあげることが大切です。また、子どもの自己肯定感を引き出すというのも、親ができる最大の役目です。まず自分の子どもに自信を持ってもらうことから始めても、決して遅くはありません。
おわりに
最近は、小学生もストレスを抱えて、メンタルに不調をきたすことが増えてきました。ただし、昔と違って小学生の生活も多様化してきましたので、単純に「ストレスを抱えているだけだろう」と放置しているのはよくありません。メンタルケアが必要な状況に陥ってしまうこともありますので、まずは子どもとの対話をしっかりと見直し、学校や塾、その他の機関などとも連携しながら子どもを見守ってあげることが大切です。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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