小さな子どもを持つ、保護者の方の中には、「子どもに勉強もスポーツや得意な大人になってもらいたい」といった理由から、さまざまな習い事をさせている場合も多いのではないでしょうか。
しかし、勉強もスポーツも詰め込めばいいというものでもありません。勉強をしたりスポーツを習ったりするだけでなく、休息の時間も大切です。そこで今回は、睡眠時間と脳の発達の関わりについてご紹介しましょう。
知識や技術を脳や体に刻み込むには、睡眠時間の確保が重要
勉強やスポーツが得意な子に育てるならばとにかく練習や勉強を数多くこなすべきと考えてしまうかもしれませんが、必ずしもそうではありません。練習や勉強も重要ですが、睡眠も同じくらい大切です。
例えば、筋力トレーニングでは、過度な負荷をかけたあとに適切な休養と栄養補給を繰り返すサイクルが、筋力アップに最も適していると考えられています。また、勉強でも同じように適切な睡眠をとることが重要とされており、脳を働かせる時間と休ませる時間をつくることで、より記憶力を高めることが可能になると言われています。
しっかりと休息することで、覚えた知識や技術は脳や体にしっかりと刻み込まれていくのです。十分な睡眠時間を確保してあげることも、子どもの成長を導くうえで、親として必要な仕事と言えるではないでしょうか。
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適切な睡眠時間の確保が記憶力向上につながる
勉強の得意な人間になるために非常に重要なことのひとつに、記憶力向上があります。実は、記憶力のアップには睡眠時間が関係しています。
みなさんは、人間の記憶量をつかさどる部位がどこにあるかをご存じでしょうか。それは、大脳の中にある海馬(かいば)という部位です。これはパソコンのハードディスクのようなもので、体積が大きければ大きいほど記憶力が高まります。この海馬の体積は、睡眠によって増大すると言われています。
睡眠と脳の関係は科学的にも証明されている!?
睡眠時間が1日5時間から6時間の子どもと、9時間から10時間の子どもでは、脳の体積に1割程度の差があり、長く寝ている子どものほうが海馬の体積が大きいというデータがあります。
やはり睡眠時間が長いほうが海馬の体積が増大し、脳を発達させることができるようです。ただし、「長ければいい」というものではなく、10時間程度が適切と考えられています。
また、夜更かしをしたうえで長い睡眠時間をとることもあまり意味がないと考えられており、「早寝早起き」と規則正しい生活が海馬の体積増大と記憶力向上、そして学力アップにつながると考えられているのです。勉強しない子どもに「もっとたくさん勉強しなさい」と言うことも重要ですが、夜遅くまで勉強をしている場合には「早く寝なさい」と諭し、早寝早起きの習慣をつけさせることも大切です。
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33歳。B型。既婚。
妻の妊娠を通して、赤ちゃんができる喜びを経験する。妊娠中の過ごし方や注意点など身を持って体験中。妊活については全般の記事の執筆を担当。
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