隠れ待機児童とは、希望している施設の空きなどを待っているにも関わらず、待機児童としては数えられていない子どものことを指します。なぜ施設の空きを待っているのに待機児童の数には数えられないのでしょうか?今回は待機児童として数えられない子どもの条件をご紹介していきます。待機児童として数えられない場合は、行政の動きも遅くなってしまいますので確認しておきましょう。
特定施設希望者は待機児童ではない?
特定施設を希望しているため他の施設に入らない、という状態は待機児童としては数えられません。これは待機児童が「希望する施設へ入れない児童」ではなく「施設に入ることができない児童」として考えられているためです。しかし、そもそも特定施設とはどのような施設を指すのでしょうか?まずは特定施設が何を指すのかを確認していきましょう。
特定施設とみなされる条件とは?
特定施設とみなされる条件として、水質汚濁防止法をはじめとした振動規制法、騒音規制法等の規制基準を満たしている施設のことを指します。子どもを預けるのであればできるだけ環境の良いところに預けたいと思うものです。しかし、基準を満たしている施設は、自然と競争率が高くなってしまうため入所はむずかしくなっています。
自治体が待機児童か否かを判断する
特定施設に入所できなかった場合に待機児童とされるかどうかの判断は、自治体に一任されています。そのため、通う側としてはむずかしい距離だと感じていても、自治体の判断によっては待機児童ではないとみなされてしまいます。そうなってしまうと施設の空きが出た際の優先度は下がってしまいますので、注意しなければいけません。
特定施設に入るために行うことは?
自治体によって、通うことができる施設があると判断された場合は、特定施設に入所するのは困難です。取りあえずはどうにかなるはずの人、と認識されてしまうため、待っているだけでは行動が遅くなります。そのため、どうしても特定施設への入園を希望する場合は、その施設のホームページ(HP)などをこまめに確認して、募集が出たらすぐに行動していく必要があります。
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認可外施設に入った場合も待機児童ではない
少し首をかしげてしまうポイントではありますが、行政の認可が下りていない施設に入った場合も待機児童としては数えられません。これもやはり取りあえずはどうにかなってしまっていると認識されるためです。しかし、認可外の施設が一概に悪いとも言えません。家庭やお子さんに合った施設であれば満足できるものなので一度どのようなものなのか確認しておきましょう。
認可外施設とは何を指しているのか?
認可外施設とは国の基準を一部満たすことができていない施設のことを指します。例えば立地等の条件によって施設内に必要とされるものがすべてそろっていないと認可が下りません。そのため、必ずしも衛生面や人の手が足りていないなどの、運営に問題がある施設であるわけではないのです。施設や設備の面で完璧ではありませんが、子どもを預けるのが不安な施設だというわけでは決してありません。
認可外施設のメリットは何があるのか?
認可外施設のメリットは、まず申請が簡易であることが挙げられます。共働きであっても子どもの面倒を見てもらうことができる環境であれば認可施設では申請ができません。また、収入が高いご家庭であれば、認可施設よりも認可外施設のほうが安く済むこともあります。そのため、共働きで高収入の場合は認可外施設にも大きなメリットがあるのです。
認可外施設のデメリットは何があるのか?
認可外施設のデメリットは基準を「完全には」満たしていないということです。例えば園庭であったり、プールであったりといったような施設がない場所も少なくありません。規模の小さな施設の場合はそれが顕著ではあります。また、家庭の収入が少ない場合は、認可施設よりも保育料が割高になってしまうのもデメリットの一つです。
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姪達に囲まれて生活しているライター兼編集者です。
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