カルシウム摂取の重要性
「三条市で牛乳廃止」のニュースを聞いて喜んだ牛乳嫌いの子どもたちもいるかもしれません。でも、結局学校で牛乳を飲むことに変わりはなく、がっかりしたのではないでしょうか。子どもたちにはかわいそうですが、すべての子どもたちに給食で牛乳を飲ませようとする意図には、カルシウム摂取の重要性が関係しています。
加工食品摂取によるカルシウム不足
現代人の食卓には、加工食品がたくさん登場します。インスタント、レトルト食品や冷凍食品には、保存料が含まれています。保存料の多くは、リン酸塩です。このリン酸塩を過剰に摂取すると、リンを排出するために体内でリン酸カルシウムが作られます。カルシウム摂取が十分でないと、骨のカルシウムが使われることになり、骨が弱くなってしまいます。日ごろから、保存料が含まれる食品を多くとっていると、カルシウム不足に陥りやすくなるのです。
子ども時代に骨量を蓄える
人間、年をとると骨がもろくなり、骨折しやすくなることはよく知られています。骨粗しょう症という病名を聞いたことがあるでしょう。人の骨量は、男性で30歳、女性で25歳を超えるとそれ以上増えることはありません。そして、骨が成長するのは、子ども時代です。子どもの頃にカルシウムを十分とり、蓄えることが、身体の成長とのちの健康にとって重要なことなのです。カルシウムを多く含む食品はほかにもありますが、牛乳は吸収率が高く、摂取効率がよいため、牛乳を飲むことが推奨されているわけです。
おわりに
個人の味覚の好みや、乳糖不耐症といった病気の問題もあり、学校給食に牛乳を出すことに対しては、さまざまな意見があります。しかしもともとは、子どもたちに必要な栄養を公教育の中で補おうとする考えから始まったものです。子どもたちがおいしく飲めるように、牛乳に混ぜて味をつける補助食品が給食に出る地域もあります。ホームページで給食の内容を公開している学校も多いので、ぜひ一度どんな給食が出ているのか、ご覧になってみてください。
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