【保育監修】3歳の子をしかるときの上手なやり方とダメなやり方

保育記事監修者プロフィール:伊藤 先生のイラスト 伊藤美緒先生

保育士。学生時代に児童心理学を学び、幼少期の関わりがその後の人生を左右することに強い関心を持ち、自身の研究テーマとする。

3児の母で、長女の小受では全勝を果たす。現在6年目となる保育現場や幼児教室で本領発揮し、周囲から絶大なる信頼を得ている。

生活教育こどもと幼児園 http://kodomoto.tokyo/

3歳の子を叱る時の上手なやり方とダメなやり方

子育てにおいて、「しかる」ことはもっとも重要な行動のひとつです。悪いことをした際に適切にしからず子どもを放置していては、結果的にわがままな大人に育ってしまう可能性も大きくなってしまいます。
特に3歳という年齢は、これから物心をつけ人格を形成していく過程で重要な年齢です。ここで育て方を間違えてしまっては、子どものためになりません。3歳の子に対する適切なしかり方とは、どのようなものなのでしょうか。

怒りに任せたしかり方はNG

バツを出す女性

適切なしかり方を知るうえでおさえておきたいのが、ダメなしかり方です。悪いしかり方を避ければ、自然と上手なしかり方がみえてくるのではないでしょうか。
代表的なダメなしかり方が、「怒る」ことです。一見矛盾しているようにも思えますが、感情に任せて言葉を羅列した「怒る」と、悪いことをしっかりと伝えた「しかる」ことは違います。

3歳という年齢は、物事の良し悪しがわかっていない一方で、自己主張が強烈なため、わがまま放題に振る舞うことも多いものです。例えば、電車などの公共交通機関で静かにできずに、大声をだしたり、車内を走り回ったりすることが多々あります。

手をあげるのは絶対にダメ!

「なにをしているの、静かにしなさい!」とやみくもに注意しても、なかなかいうことを聞かないものです。親も人間ですから、思うとおりにならない現状にイライラして怒り、子どもに叫びたくなることもあるでしょう。
しかし、そこで「怒る」感情に任せて怒鳴ったり手をあげたりしてはいけません。子どもに恐怖感を与えてしまいます。そこは冷静に「シー、静かにしようね」としかるべきなのです。
さらにダメなのが、暴言と暴力です。物心ついていない3歳児であるがゆえ、多少の暴言や暴力は大丈夫だろうと思ってしまいがちですが、後々トラウマ(心的外傷)として残ってしまうことも少なくありません。むしろ細かいことがわからない年齢だからこそ、厳しい言葉や手をだすことは避けるようにしましょう。「悪いことを悪いと教えるためには多少の暴力や厳しい言葉は必要」という考えもありますが、3歳児だからこそ、心が傷つくこともあるのです。そこは、肝に銘じておくべきでしょう。

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毅然(きぜん)とした態度で「ダメなものはダメ」と伝える

指を差す女性

次に「上手なしかり方」をみていきましょう。1番にあげられるのは、毅然(きぜん)とした態度で「ダメなものはダメ」と伝えることです。
物心ついていない3歳の子に対して、ただ優しいだけのしかり方をしてもあまり効果がありません。公共交通機関などで好き勝手に振る舞う子どもに「ダメよ~」と軽く注意する方を目にするときもありますが、多くの場合、子どもがいうことを聞いていません。親の「ダメ」という感情が、まったく伝わっていないのです。

親が本気でしかっていることをきちんと示す

怒るときはまず親が子に本気であることを理解させることが重要です。そのためには、暴れまわる子どもを放置して言葉だけを投げかけるのではなく、しっかりと呼び止めて子どもの目をみたうえで冷静に「騒いじゃダメ、じっとしていなさい」としっかりと語りかけることが大切です。親のほうも、本気であることをしっかり伝える意志を持ちましょう。
3歳児といえども、大人が「本気で怒っている」「本気で怒っていない」という雰囲気は、敏感に感じとるもの。「ここはこのままふざけても大丈夫」「このままではまずい」ということを本能的に判断しているのです。つまり、いうことを聞かないとまずいと思わせるようなしかり方をしなければならないのです。
また、しかる際の言葉についても工夫が必要です。小学生や中学生の場合は、しかりながら「なぜダメなのか」論理的に説明し納得させる必要がありますが、幼児の場合はあまり難しい言葉を使っても効果がありません。「ダメ」「やめなさい」など単純な言葉を冷静沈着に繰り返しつつ、幼児にわかる簡単な言葉で、ダメな理由を根気よく伝えることが重要になります。

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