妊娠~出産に伴う医療費控除の基礎知識と申請方法三つのポイント

医療費控除の申請方法

申請方法
医療費控除の手続きをするには、必ず確定申告をしなくてはいけません。まずは、確定申告について簡単に説明しておきましょう。

確定申告に必要な書類を確認する

確定申告は毎年2月中旬~3月中旬までの間に行われます。確定申告はぜひ日にちに余裕を持って行くようにしましょう。締め切り日が近づいてくると、徐々に税務署は大混雑します。

確定申告に必要な書類

  • 確定申告書申請用紙(ネットで作成するなら→国税庁の確定申告書等作成コーナーで!)
  • 医療費の支払いを証明できる領収書
  • 領収書がない場合の支払い明細(交通費などがこれに当たる)
  • 医療費の明細書
  • 源泉徴収票(給与の所得がある人は必ず必要)
  • 確定申告申請者名義の銀行口座がわかるもの

特に領収書は、保険会社や病院から発行されたもの以外でも確定申告のときに必要になる場合がありますので、大切に保管しておきましょう。

医療費控除の対象になっていればLet’s申請!

上でも述べたように、1年間分の医療費に関わる領収書は全て取っておいてください。領収書の金額を計算し、合計額が10万円を超えているかなどを最後にしっかりと確認しましょう。

医療費控除の対象になっていることがわかったら、確定申告に必要な書類も合わせて確認し、記入まで終わらせておきます。還付金は、確定申告をした日からおよそ1カ月~2カ月後に指定の銀行口座に振り込まれます。

医療費の明細書の記入例

上記の必要書類一覧でも紹介したように、医療費控除には「医療費の明細書」という書類が必要になります。書き方や記入箇所などは、下記を参考にしてみてください。

医療費の明細書

1.お住まいの住所と申請者の名前を記入します。

2.家族全員分をここに記載します。左から「医療を受けた人」の氏名、申請者から見た続柄、病院の住所を記載します。

さらに、「控除の対象となる医療費の内訳」の項目では、どういうことにかかった費用なのか、または具体的な治療内容(妊婦健診、分娩費用など)を記載します。

一番右の項目には、生命保険や社会保険から補てんされるお金(保険金)があったときに記載します。下の「合計」欄に医療費と保険金の合計額を記載して完了です。

3.控除額の計算は、A→Gまで順番に該当の金額を記載していけばOKです。計算が必要な項目もあるので間違いがないようにしましょう。

医療費の明細書のダウンロードはこちらから

これで完璧!医療費控除申請のおさらい

医療費控除は医療費が10万円を超えてから

医療費控除は年内の医療費が世帯単位で10万円を超えた場合、所得税を減額できるという制度です。

医療費控除は確定申告の際に申請する

医療費控除は、確定申告をしないと申請ができません。会社員の方は手続きが多くて混同する場合が多いですが、年末調整とは別です。
医療費控除は2月中頃~3月中頃の確定申告時に申請するものです。

領収書をしっかりと管理する

医療費控除は、医療行為をしたことの証明を領収書で判断します。領収書を無くしてしまうと、病院で「領収額証明書」を有料で発行してもらわなくてはいけなくなったり(病院によってはできない)、税務署で支払いの有無を確認してもらわなくてはいけなかったりと非常に手間がかかってしまいます。きちんと保管しておきましょう。

また、病院に行った際の交通費など、領収書がないケースは「病院名」、「診療日」、「支払金額」、「通院費」など、来院履歴を自分で記録しておき、後で医療費の明細書にかけるようにしておくことが大切です。

家族の中で所得税率が高い人が申告する

医療費控除は「自己、または自己と生計を一にする配偶者やその親族」というように控除の範囲が決まっています。申請の際には、申請者本人に限らず家族でそれぞれ支払った医療費も含みます。

また、還付額は「控除額×税率」で計算されますので、家族内でもっとも所得の多い人が申請をしたほうが還付額も大きくなり、お得です。

医療費控除をすると住民税・保育料が安くなる

医療費控除を行うことで、住民税が減税されます。住民税の減税額は、医療費控除額の10%です。また、住民税が安くなったことで課税対象の所得が減り、次年度の認可保育園の保育料が安くなることがあります。

保険の対象外となっている医療費も控除

医療費控除では、病気やけがの治療を目的としたあらゆる医療費、そして妊娠・出産に関わる費用も控除の対象となります。通院を目的とした交通費などもここに含まれます。

おわりに

いかがでしたか?今回は、医療費控除申請時のポイントや医療費控除を行うメリットなどをご紹介しました。
妊娠~出産までには多くの医療費がかかりますから、必ず確定申告の際に医療費控除の申請を行うことをおすすめします。

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