赤ちゃんが一人で寝てくれる。それがどれだけ「すごいこと」か、子育て経験者ならほぼ誰もが大きくうなずくところではないでしょうか。赤ちゃんの眠りは、本当に人それぞれ。とはいえ、寝かしつけがつづくと「早くセルフでねんねしてほしい」と願ってしまいます。赤ちゃんは一体、いつからセルフねんねできるようになるものなのでしょうか。
赤ちゃんに寝かしつけするのはどうして?
赤ちゃんが寝るときは、寝かしつけをする。あたり前のようにやっていますが、どうして赤ちゃんは寝かしつけが必要なのでしょうか。それは、赤ちゃんは深く眠りにくく、寝てもすぐに目を覚ましてしまいやすいからです。
赤ちゃんの眠りは浅く、目を覚ましやすい
睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠という特徴の異なる二つの睡眠状態があります。赤ちゃんの眠りの大半はレム睡眠です。総睡眠時間のおよそ50%を占めるといわれています。レム睡眠中は身体は休んでいても脳は活動しており、夢をみるときもあります。うつらうつらとまどろむような、浅い眠りの状態です。新生児ほど眠りに占めるレム睡眠の割合が高く、年齢が上がるとともに割合が減少していきます。生後3〜6カ月には30%、生後1歳までには25%になり、3歳ごろに大人とほぼ同じ20%になるといわれています。つまり、3歳ごろまでは、大人と比べて覚醒しやすい状態にあるのが、乳幼児期の眠りなのです。
短い睡眠のサイクル、新生児は40分周期
赤ちゃんが目を覚ましやすいのは、睡眠のサイクルが短いことも関係しています。睡眠中はレム睡眠とノンレム睡眠とが交互にくり返し現れ、睡眠のリズムをつくり出しています。大人の場合、1サイクルの平均は90〜100分です。子どもはそれよりも短く、年齢が低いほど睡眠の周期は短くなります。
新生児では1サイクルが40分、1歳でも1サイクルは50分です。1サイクルの時間が短いということは、浅い眠りの状態(レム睡眠)がそれだけ多く現れるということ。しかも新生児は、眠りに入るときにまずレム睡眠の状態になり、それから深い眠りの状態(ノンレム睡眠)を経て、再びレム睡眠が現れる、という特徴があります。つまり、うとうととした状態を経て深い眠りの状態になり、そしてまたまどろむ、ということを短い周期でくり返すのです。
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いつからセルフねんねできるようになるの?
毎晩の寝かしつけに悩んでいたとき、ママ友から「うちは2カ月ごろから自分でねんねしているよ」と聞いて驚愕(きょうがく)した経験があります。人それぞれとはいえ「うちの子はいつからセルフで眠ってくれるのかしら」と思わずにいられませんでした。赤ちゃんはおよそいつから一人で寝つけるようになるものなのでしょうか。
睡眠サイクルが安定してくるのは1歳半ごろ
新生児のときの眠りは、昼夜を問わず寝たり起きたりのくり返しでした。しかし生後3〜4カ月ごろになると、1日の中での覚醒と睡眠のリズムに規則性が出てくるようになります。日中に起きて夜に眠るようになり、また夜に眠たくなって寝入る時間もほぼ一定になってきます。睡眠サイクルが安定しないため、1歳半くらいまでは夜間に覚醒して夜泣きが起こる場合も多いです。その一方で、ノンレム睡眠のなかでも徐波睡眠と呼ばれる深い睡眠が現れる割合が増えます。生後3カ月ごろには総睡眠時間の50%を、乳幼児期でも30%ほどを徐波睡眠が占めるようになります。
徐々に一人で眠れるようになる子も
1歳を過ぎるころになると、自我や自立心の芽生えもみられるようになり、自分でやりたがることも増えていきます。着替えやトイレなど身の回りのことも少しずつ自分でできるようになり、徐々に自信もついてきます。それとあわせるように、徐々に一人で眠ることができるようになる子も出てくるようです。布団に入ったときだけでなく、夜中に目覚めても自分自身で再び眠りに戻れるようになる子もみられます。1歳前から自分で寝つける子もいるようですが、眠りのリズムが安定してくるにつれて、寝かしつけがなくても眠れる子が増えてくるようです。
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メンタルコーチとwebライターの兼業をしている40代ワーママです。夫と息子との3人家族。東京生まれ東京育ちの大阪府民です。電車と食べることとヘンテコな踊りと絵本が大好きな、まもなく5歳の息子のお蔭で親として日々成長中です。息子が寝る前に習慣としてつづけてきた絵本の読み聞かせが、もうすぐ通算650冊になります。
Mme_barbon(マダムバルボン)は息子が好きだった絵本『ワニのバルボン』シリーズが由来です。
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