1歳という年齢は、早寝早起きの習慣をしつけとして身につけさせたい時期です。心身の発達が顕著になってくるこの時期は日中も目が離せないものですが、夜中に何度も起きてしまい、子育てに対する親のストレスも高まる時期でもあります。
大切な発育の時期に、子どもをじっくり眠らせるためにはどうしたらいいのでしょうか?快眠をもたらすための仕組みや、家族の留意点など、子どもの眠りのお悩みに役立つ対処法をまとめました。
夜中に何度も起きるのはなぜ?1歳児の発育と睡眠の関係
1歳児が夜中に何度も起きてしまう大きな原因は、睡眠リズムの乱れです。睡眠リズムは、「昼は起きる・夜は眠る」という太陽の動きに合わせた、自然なリズムのことで、生後4カ月ほどで脳に作られる体内時計によってコントロールされています。睡眠リズムは脳の活性と休息のバランスを保ち、心身の発育の重要な基礎となっています。
赤ちゃんの脳は、光のない母体から生まれ出るとすぐに、1日24時間の地球環境に順応する準備を始めますが、この大事な時期に家庭の生活リズムが夜型傾向にあると、体内時計が太陽の自然リズムとずれてしまい、夜中に何度も起きてしまう睡眠リズムの乱れを引き起こすのです。
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睡眠リズムを整える三つのステップ
意思や感情が芽生えはじめ、ひとり歩きができるようになる1歳の頃は、その後の成長にかかわる大切な時期であり、睡眠リズムは発育の重要な要素となります。また、1歳の子どもが夜中に何度も起きることで、家族が抱え込む睡眠不足やストレスも大きな問題となるでしょう。1歳児の睡眠リズムを整えるためには、家族が注意すべき三つのステップがあります。
【ステップ1:決まった時間に早起きして太陽の光をたっぷり浴びる】
睡眠リズムを整えるためには、原因となる体内時計の乱れを正すことが大切です。そのためにまず実践したいのが、決まった時間に早起きして太陽の光をたっぷり浴びることです。
起床時間を決めることは体内時計の安定化につながり、朝の太陽の光は、睡眠を促す「メラトニン」というホルモンの分泌を促します。メラトニンは脳が太陽光を感知してから14~16時間後に分泌されます。
つまり、朝6時に起きた場合、夜20~22時頃に眠くなるというわけです。早寝早起きの習慣は、体内時計の安定化と快眠サイクル形成のための基礎と言えます。
朝、ゆっくり寝ていたいママは子どもためにがんばって規則正しく起きてくださいね。
【ステップ2:生活改善でメラトニンの分泌を高める】
睡眠を促すメラトニンの分泌量は、環境に大きく影響されます。まず、メラトニンの分泌は強い光によって妨げられるという特徴があります。そのため、就寝の1~2時間前になったらテレビやパソコン、スマートフォンなど強い光を発する機器を見せないようにし、部屋の明かりを暗めに落とし、自然な眠りに入れるように寝室の環境を整えましょう。
また、蛍光灯に含まれる青色の光も、メラトニンの分泌を低下させてしまいます。就寝時には暖色系の間接照明を使うなどの配慮も、質のよい睡眠を導く手だてとなります。
【ステップ3:家族全員の協力が必要】
1歳は周辺への興味が増す年齢ですから、自分の就寝時間に起きている人の気配は睡眠の妨げになりがちです。共働き家庭では仕事の時間帯などで難しい面もあるかもしれませんが、1歳児の就寝時間に静かな環境を共有することは、質のよい睡眠を行うための大きな助けになります。
たとえ全員が同じ生活時間を持つことができなくても、家族が協力しあうことで生まれる穏やかな雰囲気は、1歳という大切な心身の発育段階によい影響を及ぼすのです。
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