その3 自分の気持ちをいえるようにしよう
最後は、とても重要ですができたかどうかが目に見えて判別できない習慣です。それは、「自分の気持ちをいえるようにする」ということ。習慣というからには、自発的に、プレッシャーなく、できるようにするのが最終目標です。
先生がいつも見ているとは限らない
具体的に考えてみましょう。例えば、「トイレにいきたいです」と手をあげて先生にいえるかどうか、これはなかなか難しく、重要なことです。先生も始めのうちは、休み時間になると全体に声をかけてくれるかもしれません。しかし、徐々に自主性に任されるようになります。例えば、友だちとトラブルになったとき、相手に「イヤだ、やめて」と伝えたり、経緯を先生に伝えたりできるでしょうか。小学校のクラスは人数も多く、先生がいつも見ているとは限りません。何があったのか、どんな気持ちなのか、どうしたいのか、自分でいえるようにしておくことは大事です。
子どもの意思を尊重する
適切なタイミングで自分の気持ちをいえるように習慣化するには、普段から子どもの意思を尊重することが大切です。嫌いな食べ物が出たとき、「残さないで食べなさい」と強要するのではなく、「どのくらいなら食べられる?」と聞いたり、「トイレにいきたいときは自分でいうんだよ」と教えたり、小さなことから練習していきます。最初は、食べられるといって残したり、トイレを失敗したり、うまくいかないこともありますが、叱らず許してあげてください。子ども自身が、「受け入れてもらえる」「失敗しても怒られない」と安心できると、自分の気持ちを伝えられるようになります。
おわりに
小学校にあがる前に、ひらがなの読み書きができたり、時計がよめたりすることは、そんなに重要なことではありません。最初はできない子も、楽しく学校へ通ううちにあっという間にできるようになります。それよりも、基本的な生活習慣を身につけるほうが大事です。先にあげた3カ条は、身につくまでにそれなりに時間がかかります。親が待ってあげる姿勢も大切ですから、怒らず、あせらず取り組んでください。
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