街を歩いていると、幼い子どもがお母さんやお父さんと手をつないで歩いている姿を、よく目にします。子どもは親が大好きなので、当たり前の光景だと思っている人も多いかもしれませんが、実は手をつなぐことを嫌がる子どももいるのです。もし、自分の子どもがそのような素振りを見せたら戸惑いますよね。そんなときには、どのように対応したらよいかをご紹介します。
子どもと手をつないだ方がよい理由とは?
そもそも、なぜ子どもと親は手をつなぐのでしょうか?そう聞かれると、すぐには答えが出てこないかもしれません。ほとんどの人は、その理由をじっくりと考えることは少ないですよね。だからこそ、子どもと手をつないだ方がよい理由を再確認してみましょう。
危険なことに巻き込まれないようにするため
外に出たときにはさまざまなものと関わることになるため、その分危険がたくさんあります。例えば、道路を走っている車が、その最もたるものだと言えるでしょう。さらに、子どもからすると自転車でも十分に危険です。大人はぶつかっても、無傷で済むかもしれませんが、子どもにとっては自転車の衝撃はかなり大きいものです。それ以外でも、不審者と出会ってしまうという危険性もあります。小さな子どもを誘拐するという事件は、昔から後を絶ちません。そのため、親は子どもが事件に巻き込まれないように、しっかりと手をつないでおく必要があります。
周りの人に迷惑をかけないようにするため
例えば、子どもが周りを見ずに走り回って、誰かにぶつかりけがをさせてしまう可能性もあります。けがまでは行かなくても、人が多いところで走り回っているだけでも、他の通行人の邪魔になり迷惑をかけてしまうのです。さらにお店の中であれば、商品を取り落として壊してしまうということも。子どもは後先を考えずに行動してしまうので、問題を起こす前に手をつなぎ、行動を抑えておく必要があります。
スキンシップを取って信頼関係を築く
手をつなぐという行為は、肌と肌が触れ合うスキンシップです。日頃からお父さんやお母さんに触れる機会が多いと、子どもは自分を守ってくれる人がいるんだと感じて、安心することができます。毎日のちょっとしたコミュニケーションが重なり合って、大きな信頼となるのです。親子が手をつなぐというのは、こうしたポジティブなメリットもあるのです。
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子どもが手をつなぐのを嫌がる理由とは?
自分の子どもに手をつなぐことを拒否されると、ショックを受けるかと思います。しかし、それはあなたを嫌っているのではなく、子どもならではのきちんとした理由があって、嫌がっているのです。大人には分からない、その理由を探ってみましょう。
自分のペースで好きなように動き回りたい
多くの子どもは、好奇心旺盛です。世の中にあるものすべてが不思議で、興味を持ちます。そのため、お出掛けしたときも興味があるものに触れに行きたいのです。しかし手をつないでいると、親が進む方向へ歩くことになるため、自分の思い通りになりません。そこで手をつなぐのを嫌がり、自分が行きたい方向へ進もうとするのです。
手をつなぐ理由やメリットを理解していない
親としては、一人で行動させると危ないのでそばにいてほしいのですが、子どもはそんなことを知りません。まだ世の中に危険があることもよく分かっていないので、ただ一言「危ないから」と言ってもいまいち分からないのです。こう考えると、子どもが手をつながないのも理解できますよね。しかし親としては、子どもを守るためにも、やはり言い聞かせないといけないので大変です。
イヤイヤ期に入っているので何でも嫌がる
子どもに必ず訪れるのが、「イヤイヤ期」。ご飯を食べるのがイヤ、お風呂に入るのがイヤ、寝るのがイヤなどと、多くのイヤを連発します。しょうがないとはいえ、親も疲弊しきってイライラしてしまう親子ともども大変な時期です。イヤイヤ期であれば、手をつなぐのもイヤだと反発されることがあるでしょう。ただ、これは手をつなぐこと自体がイヤで拒否しているわけではないので、イヤイヤ期を卒業したら、つなぐようになってくれるかもしれません。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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