【矛盾した命令】親が子を無意識に従わせるダブルバインドとは?

親のダブルバインド
あなたは「ダブルバインド」という言葉をご存じでしょうか?直訳すると二重拘束という意味ですが、実はこれは誰もがついやってしまいがちな言動で、親子関係にもよく見られるといわれています。ここでは、ダブルバインドに焦点を当て、ダブルバインドの詳細や子どもに与える影響、その対処法についてご紹介いたします。

そもそもダブルバインドって何?

耳をふさぐ子ども
ダブルバインドとは二重拘束のことで、「二つの矛盾した命令を同時に与えられ、板挟みになる状態」のことをいいます。パワハラの手口として取り上げられることも多いダブルバインドですが、実は子育ての中で親が子どもに対して、無意識にやってしまっている可能性がとても高いのです。

無意識のうちに子どもを追い込んでしまう

子どもがいうことを聞かないという悩みは、子育てをしている親なら一度は感じたことがあるでしょう。「怒らないから本当のことをいいなさい」といったにもかかわらず、子どもが本当のことを話すと感情的になって怒ってしまったという経験はありませんか?このような場合、子どもは本当のことをいってもいわなくても怒られてしまうため、混乱してしまいますよね。
このように親の言動に矛盾があるにも関わらず、子どもがそれを指摘できず、最終的に親に従わざるをえない状況に追い込まれてしまうダブルバインドは、子育ての随所で発生しているのです。

日常生活の中に潜むダブルバインド

ダブルバインドは多くの場合、無意識に行われています。例えば、家事の邪魔をされたくなくて子どもに「テレビでも見ていなさい」といっておきながら、いざ家事が終わって子どもがいつまでもテレビを見ていると、「いつまでテレビを見ているの!」と叱ることは立派なダブルバインドだといえます。

また、同じことでも日によって、親の態度が違うことがあったとしたら、子どもからしてみれば「昨日は良かったのに、今日はどうしてダメなんだろう?」と違和感を持つようになります。これが原因で、子どもが混乱してしまうことも多いものです。

子どもは親の視線も敏感に感じている

親が子どもに向ける言葉だけでなく、視線もダブルバインドになり得ることがあります。例えば、家で子どもに「好きなことをしていいよ」といっておきながら、子どもが親の思ったように行動していないと、イライラした視線で見ている状態もダブルバインドになります。

子どもだから分からないと思っているのは大人の勝手な思い込みであることが多いものです。子どもは大人が思っている以上に、大人の気持ちの変化を敏感に感じていることがありますので、親も態度を改める必要があるでしょう。

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ダブルバインドが子どもに与える悪影響

不安になる子ども
親の矛盾した命令で、子どもを心理的にコントロールしてしまうダブルバインドですが、このようなしつけは、子どもにさまざまな悪影響を与えてしまうため注意が必要です。その悪影響とはどんなものがあるのかを見ていきましょう。

親に不信感や恐怖心を抱くようになる

ダブルバインドによって、子どもは「何をいっても怒られる」という心理状態になってしまいがちです。親に対して「見捨てられるかもしれない」という恐怖心を抱くようになったり、「どうしてそんな言い方をするんだろう?」という不信感を抱くようになったりします。

子どもは親に対して言い返すことができず、自分の気持ちをため込んでしまい、心を閉ざしてしまうかもしれません。また、このようなストレスは、子どもに精神的なダメージを受けさせ、精神疾患に陥ってしまう可能性も否めません。

将来、親に反撃する可能性がある

ダブルバインドが多い家庭で育った子どもは、親の顔色ばかりを伺うようになってしまい、人と関わることを嫌がり、何事に関しても消極的になってしまいがちになります。その結果、見た目は「良い子」なのに、主体性がなく消極的で、時にはため込んだ怒りが爆発するというような性格になってしまうことがあるのです。

また、子どもが成長して「あれは親の脅しだったんだ」と気付くと、今度は逆に親を脅したり反撃に出たり、さらには暴言や暴力につながることもあり得ます。

周囲の人にダブルバインドをするようになる

親からのダブルバインドを受けている子どもは、自然とそのやり方を覚えてしまい、周囲の人や友達に対しても同じことをするようになってしまいがちです。例えば、「〇〇しなかったら一緒に遊んであげない」などといい、相手を自分の思い通りにコントロールしようとします。

ですが、厄介なことに、子どもはその言動に罪悪感を持っていないため、どんどんエスカレートする可能性があります。そうなってしまうと、友達から嫌われてしまうことにもなりかねません。

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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》

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