少子化でも待機児童は減らないという問題
そもそも子どもの人数が減っているということは、普通に考えれば待機児童も減るのではないかという気がします。しかし、現状では全くその気配はありません。なぜ子どもの人数は減っているのに待機児童は一向に解消しないといった逆転の現象が起こってしまっているのでしょうか。
低賃金による、慢性的な保育士の不足
保育士は他人の子どもを1日預かるという重圧に加え、激務、モンスターペアレントの問題などもあり仕事が長続きしない人が多く、慢性的に人材不足といわれている仕事です。しかし、保育士が不足する最大の原因は低賃金にあるといっても過言ではないでしょう。保育士の年収の平均は他の全ての職種平均と比べてもかなり低い水準となっています。仕事の過酷さに比べるとこの低賃金では全く引き合わないとし、離職者が増える一方という現状です。
保育園の数を増やすことができない現状
さらに、待機児童が減らない原因としては保育園を増やせない現状も一つの理由としてあります。保育士を増やすことももちろん大切ですが、さらにその保育士が働くための保育施設を増やすことも求められます。しかし、騒音問題や防犯の問題など保育施設の建設に難色を示す地域住民が多く、新たな保育園を建設すること自体が難しくなっているのです。
子育て世代に厳しい日本という国
前項の保育施設の建設反対という事項からもわかるように、日本が子育てに非常に厳しい国であるという事実は否めません。子どもに対する国民全体の考えを変えることができなければ、結局少子化問題も待機児童の問題も一向に解決の方向には向かえないのです。国民の一人ひとりがもっと子どもに対して柔軟な考えを持ち、日本の将来を担う子どもたちであるという気持ちで接することが必要です。
おわりに
今回は、待機児童が多いのに少子化であるという日本の現状についてお伝えいたしました。待機児童がなくならない理由と少子化の問題は実は根っこの部分でつながっているのです。他人の子どもも全て日本という国の子どもであるという意識を大人一人ひとりが持つことが、こういった問題の解決につながる一つの方法だといえます。
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二人の男の子の母です。もともと野球ファンでしたが、今は息子の影響ですっかりサッカー狂になりました。
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