皆さんは今までに医師または薬剤師から「ジェネリック医薬品」を進められたことはありますか?「ジェネリック」と聞いてなんだか難しいそうだなぁ、と感じている方も多いと思いますが、実際に小児科でもたくさんのジェネリック医薬品が扱われています。今回は、子どもを持つお母さんたちの不安や疑問を少しでも解消できるよう、ジェネリック医薬品について他の薬との違いや、メリット・デメリットを現役小児科ナースがわかりやすくご紹介します。
ジェネリック医薬品について基本的なことを知ろう!
最近では薬局などで、保険証やお薬手帳などに「ジェネリック医薬品でもOKです」という内容のシールを貼っても良いですか?と案内される様にもなりました。まずは、そもそもジェネリック医薬品とは一体何なのかをご説明したいと思います。
ジェネリック医薬品とは?
ジェネリック医薬品とは後発医薬品のことを言います。言葉の通り「後から作られたもの」という意味です。製薬会社が新種の薬を作る時は、膨大な費用と年月をかけて研究開発をします。その開発費を回収するために、販売から数えるとだいたい5~10年後には特許が認められ、独占的に販売できるようになっています。その特許の期間が切れた後に、他社が価格を下げて同等のものをジェネリック医薬品として製造販売することです。
ジェネリック医薬品と先発医薬品の成分は同じ?
価格の安いジェネリック医薬品は、薬の有効成分も少ないのでは?効き目が劣るのでは?と考えてしまう方もいるようですが、そんなことはありません。はじめに開発された先発医薬品(新薬)と同等の有効成分を同じ量含んでいるか、などさまざまな条件を満たしたものを厚生労働省が認めて販売を許可しています。
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ジェネリック医薬品のメリットとは
ジェネリック医薬品を勧められても、何が良いのか全然分からず、勧められるがままお薬を受け取ってしまう方も多いのではないでしょうか?ここでは、ジェネリック医薬品を選ぶメリットについて簡単にまとめてみましたのでぜひ参考にしてみてください。
薬の価格が先発品よりも安い
まず注目するべきなのは、先述にもある通り、薬の安さです。ジェネリック薬品が推進される理由のひとつに、国の医療費を削減させる目的があります。つまり、なるべく安いお薬を使ってもらうことで、国の医療費負担を減らそう!ということです。どれくらい先発品と比べて安いかは、そのジェネリック医薬品によって違いますので、気になる方は医師が薬を処方する時や、薬局などで、薬価(※薬の価格のこと)について確認するとよいでしょう。
ジェネリック医薬品の方が飲みやすい
ジェネリック医薬品は先発品と有効成分が同等であれば、サイズや形状などは自由に作っても良いことになっています。ですから、メーカーによっては先発品より小さいサイズの錠剤を作っていたり、カプセルだったり、粉剤、シロップなどの場合もあります。「○○製薬会社のジェネリック医薬品の方が、錠剤が小さくて飲みやすい」という話はよく聞かれることです。
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30代後半の看護師。整形外科、消化器内科を経て現在は小児科クリニックで管理職を担う。プライベートでは夫と長女(4歳)、次女(0歳)を家族に持つワーキングママ。子育てポリシーは「他人と比べない」こと。正解のない育児に日々、奮闘しながら親も子どもと一緒に成長していきたいと考えている。看護師の経験を活かした医療系の記事を担当。
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