「ベジブロス」ってきいたことありますか?ベジブロスは、普段捨ててしまう野菜の皮や茎などを煮出してとったダシのことです。優しい味わいでクセが少なく、野菜嫌いの子どももベジブロスなら食べられるかもしれません。今回は、ベジブロスについて詳しくご紹介します。
野菜くずは捨てないで!和洋中に合うダシに
野菜の皮、ヘタ、茎など、普段捨ててしまう野菜くずは、風味豊かなダシの「ベジブロス」に変身します。ベジブロスは、魚や肉からとったダシとは違う、優しい風味がして、味に敏感な子どもも食べやすいダシなのです。
ベジブロスの名前の由来は?
ベジブロスは、料理家のタカコ ナカムラさんが命名されました。「ベジ」は野菜のベジタブル、「ブロス」は英語で透明なダシを指し、この二つを組み合わせた造語です。通常捨ててしまうことの多い野菜くずには、野菜の栄養が残っています。ダシを作るのに野菜くずと言うと、抵抗があるかもしれませんね。しかし、フランス料理のブイヨンや、とんこつスープなども玉ねぎやニンジンなどを皮付きのまま入れたりします。通常捨ててしまう部分にもうまみが閉じ込められていて、さまざまな料理に活用されているのです。
野菜を余すことなく利用できる
野菜は、皮の近くに栄養が詰まっていると言われています。料理の仕上がりをよくしたり、口当たりをよくしたりするために皮をむきますが、栄養の多い部分を取り除いてしまっているのです。また、野菜には、水に溶けやすいビタミンが含まれていることが少なくありません。それらの栄養素を煮出して丸ごといただけるのがベジブロスです。
野菜嫌いの子どもでも食べられる
子どもの味覚は大人よりも敏感で、苦味、渋味、酸味のある野菜は、嫌われる傾向にあります。また、食感も野菜嫌いの原因の一つになっています。ベジブロスは、肉や魚から煮出したダシよりもクセが少なく、味に敏感な子どもも食べやすいでしょう。野菜の食感が嫌いな子どもは、細かくして混ぜ込んでも取り除く場合がありますが、ベジブロスなら取り出せないため、野菜嫌いの子どもに試してみてはいかがでしょうか。
ゴミの削減にもつながる
野菜くずをそのまま捨てると、よく水分を切ったとしてもカサがありますよね。ベジブロスとして使ったあとの野菜くずは柔らかく、水分をしっかり絞ると、カサが半分くらいになるので、生ゴミの削減にもつながります。次に、作り方を見ていきましょう。
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煮込むだけで簡単!ダシのレパートリーに加えて
ベジブロスの作り方はとても簡単で、使う野菜によって違う風味を楽しめます。カツオダシや昆布ダシなどと一緒に、家庭の定番のダシとして利用してみませんか。
ベジブロスの材料と作り方
ベジブロスは、野菜くずを水で煮込むシンプルな作り方をします。酒は入れなくてもOKですが、匂い消しの役割をするので、入れるのがおすすめです。また、野菜の根やヘタには土が付いていることがあります。鍋へ入れる前にしっかりと汚れを落としましょう。
【材料】
【作り方】
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おすすめの野菜と適さない野菜
ニンジンの茎、セロリの葉、ニンニクの皮など、基本的にはどの野菜を使ってもOK。玉ねぎの皮を入れると、スープの色がきれいな琥珀(こはく)色になるのでおすすめです。ピーマンの種も使えますよ。野菜のほかに、果物のリンゴの芯や皮を入れるとあまみがでて、シチューやカレーなど洋風の煮込み料理に利用できます。避けた方が良い野菜は、煮込むと特有の苦味がでるキャベツやブロッコリーなどのアブラナ科です。また、紫キャベツ、紫玉ねぎなどアントシアニン色素を多く含む野菜は、色素が煮汁に溶けだして黒っぽくなりますので、避けた方が良いでしょう。ベジブロスは、みそ汁のダシなど、いろいろな用途があります。いろいろな野菜を試して、お好みの味を見付けてくださいね。
ニンジンの茎 セロリの葉 ニンニクの皮 ねぎの皮 ピーマンの種 |
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キャベツ ブロッコリー 紫キャベツ 紫玉ねぎ |
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30代後半。夫、5歳の息子の3人家族。管理栄養士。食べ物が好きで、美味しいものには目がありません。「ごはんまだ?」の声を聞きながら、毎日ドタバタして過ごしています。好きな言葉は、時短、節約、シンプルです。
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