母乳は漠然と長く与えていたほうがよいのだろうと思っていても、子どもが1歳に近づいてくるとママの職場復帰が目前だったり、周りの赤ちゃんが断乳していく様子がチラホラみえてきたりします。なかには自分もいつまで授乳をすべきなのか気になっているママがいるのではないでしょうか?そろそろ断乳すべきなのか、もう少し続けるべきなのか判断がつかないママはぜひこの記事を参考にしてください。
母乳は長く与えるとメリットがある
次の子どもを妊娠していて切迫流産になった場合など、ママの体調によっては医師から断乳を指示されることがあります。しかし漠然といつ終わらせればいいのか気になっている場合は、母乳を長く与えるメリットが実際の断乳を悩ませる原因の一つとなっています。
どんなメリットがあると言われているのでしょうか。
母乳で子どもは心身とも元気に育つ
産まれたときから母乳を飲んでいた赤ちゃんにとって、授乳は安心できるスキンシップのひとつです。あごの筋肉の発達にもつながりますし、ママの血液から作られた母乳には免疫物質やたんぱく質などの栄養分が含まれその後の味覚の発達が促されます。特に産後すぐの初乳にはIgAという免疫物質が多く含まれていますが、その後も母乳はママの食事などにより少しずつ成分を変えつつ多くの栄養を赤ちゃんに送っているのです。
ママのダイエットや乳がん予防に効果的
母乳は血液や脂肪から作られるため、多くのエネルギーを必要とします。そのためママが太りにくくなるメリットがあります。妊娠中にたまった脂肪も一緒に使用されるため産後ダイエットに一役買っています。
また、世界がん研究基金(WCRF)と米国がん研究協会(AICR)の調査によると、5カ月間授乳するごとに2%乳がん発症率が低下していることが報告されています。つまり授乳期間が長いほど乳がんにかかりにくくなる可能性があるのです。
長期間の授乳は世界的にも認められている
厚生労働省によると離乳は12~18カ月程度で完了するとされています。しかしその前に母乳を与えるのをやめなければならないという意味ではありません。
世界保健機関(WHO)では最低でも2歳まで、それ以上母乳を与えてよいという指針を出しています。2歳といえばまだまだ遊び食べや、偏食、むら食いが気になる時期です。今後の成長のためにママの母乳からも栄養がとれるのは心強いですね。
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母乳をやめるタイミングはどんなとき?
以前は生後9カ月から1歳ごろまでに断乳することが指導されていましたが、現在は1歳半ごろまでに哺乳瓶の使用は控えるようにという記述があるのみです。しかし実際は1歳から1歳半くらいまでの間に離乳食が終わるので、同時に断乳が検討されているようです。
~1歳:職場復帰や保育園入所がスムーズに
必ず必要なことではありませんが、育児休業を1年とって職場復帰するなら1歳前に断乳しようと思うママは多いでしょう。保育園に入所する際に赤ちゃんの様子などから断乳を進められるケースもあるそうです。また、職場では搾乳するスペースがなかったり、安心してできないことがあったりするので、少なくとも日中だけは授乳しなくても済むようになっていると安心ですね。
~1歳半:離乳食が完了する時期
大半の子どもは離乳食ではなく大人と同じ食事が食べられるようになる時期です。まだまだ目は離せませんが、しっかり歩けてコップからも安定して水が飲めるようになり母乳以外からも簡単に水分補給ができます。
また、断乳してからすぐ生理が始まるかどうかは個人差があるものの、この時期に断乳して順調に妊娠したとすると次の子どもとの年齢差がおよそ2~3歳となるでしょう。そろそろ下の子どもを、と考えている場合にはおすすめの時期です。
~2歳:ママの負担軽減を考えても良い時期
2歳に近づいてくると言葉のよく理解するようになり、そろそろおっぱいが終わるよ、と伝えるにも都合がよいです。子どもらしく活発に育ってくる一方で、夜中の授乳が毎日あるようではママの負担疲労もたまってくるため断乳が検討されています。
また、子どものあごの力や吸う力がますます強くなってきて、遊び飲みで乳首をかんでしまったり、吸っている間に乳首に傷ができてしまったりする場合も断乳を始めるきっかけとなるでしょう。
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30代後半のママライターで夫、5歳娘、3歳娘、2歳息子の5人家族です。セットメーカーで技術者として10年ほど勤務していましたが、出産と夫の転勤が重なり退職。実家から遠く離れた土地で生活しています。子育てのポリシーは毎日が面白ネタです。大変なこともありますが、日々ボケと突っ込みで乗り切っています。また、できるだけ家族が揃う時間が作ってコミュニケーションを大切にしています。よろしくお願いします!
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