妊娠中(特に妊娠初期)は、くしゃみが出やすいといわれ、多くの妊婦さんが突然のくしゃみでおなかの張りや痛みを経験しています。風邪や花粉症などで連続してくしゃみが出てしまったら、おなかの赤ちゃんは大丈夫かしら?影響はないの?と心配になりますよね。今回はくしゃみによる、おなかの痛みの原因や、妊娠中のくしゃみ対策についてまとめました。
こんなときは大丈夫?その症状と原因
妊娠中、くしゃみをすることで起こりがちな症状とその原因は何でしょうか。突然のくしゃみでおなかが痛くなったりしたら不安ですが、なぜそうなるのか原因を知っているだけで、不安は和らぎますよね。よくある三つの症状を紹介します。
おなかがピーンと張って痛みがある
子宮のまわりには靱帯(じんたい)があり、人の姿勢に合わせて伸びたり縮んだりして子宮を支えています。この子宮を支えている靱帯(じんたい)がピーンと張っている状態のときにくしゃみをすると、急に圧力がかかり、痛みを生じることがあります。この痛みは子宮の痛みではなく、子宮のまわりの靱帯(じんたい)の痛みのため特に心配しなくても大丈夫でしょう。
瞬間的にピキッとした痛みがはしる
くしゃみをした直後、瞬間的にピキっとお腹が痛むことがあります。それは硬直した子宮の筋肉に、くしゃみをしたことにより一瞬圧力がかかり、痛みが生じたのです。しかし、くしゃみが胎児にまで影響を及ぼすことはないため、心配はいりません。くしゃみが子宮の収縮を誘発することはないため、流産早産などの心配も必要ないでしょう。
くしゃみによる尿漏れにびっくり
妊娠中、くしゃみによる尿漏れを経験したことがある妊婦さんはたくさんいます。突然のことに「どうしたんだろう?」と戸惑うかもしれませんが、よくあることなので安心してください。妊娠により大きくなった子宮がぼうこうを圧迫し、くしゃみの刺激で尿漏れが起こっているのです。また、骨盤底筋が弱まっている可能性もありますが、鍛えることで改善することができます。
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くしゃみが出そう!いざというときの対策
がまんしたくてもなかなかできないのがくしゃみ。それなら、くしゃみの衝撃をなるべく小さくする工夫をしてみましょう。うまく逃して、なるべくおなかに衝撃を与えないようにできれば、それに越したことはありません。
椅子やテーブルに手をついて準備する
くしゃみが出る瞬間、体の重心を少しずらしておくと、おなかに余計な力が入るのを防ぐことができます。くしゃみが出そうになったときは、そばにある椅子、テーブル、手すりなどに手をかけて寄りかかり、重心をずらすようにしてみましょう。こうすることで、何もしないときよりもおなかに力が入るのを防ぎながら、楽にくしゃみをすることができます。
背中を丸めてやさしくおなかを守る
就寝前など体を横にしているときにくしゃみが出そうになったら、〘背中を丸めおなかを抱えるような姿勢〙にしてみましょう。あおむけに寝て靱帯(じんたい)が伸びている状態のときにくしゃみをするよりも、おなかへの刺激を和らげることができます。ただし妊娠後期の場合は、背中を丸めすぎておなかを圧迫しないように細心の注意を払ってくださいね。
ムズムズしたらくしゃみを止めるツボを押す
くしゃみを止めるツボを知っておくといざというときに役に立ちます。小鼻の外側にあるツボ、迎香(げいこう)を「3秒やさしく押して6秒休む」を3回繰り返します。このツボを押すと鼻がスーッと通るようになるので、くしゃみが出そうでムズムズしているときに押してみましょう。花粉症などの鼻づまりにも効果があります。薬のように、副作用の心配もないため、くしゃみや鼻水が気になるときにおすすめです。
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小学生と高校生の2人の男の子の母です。海の近くに住んでいます。
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