妊娠経験のない方でも母子手帳の名前は聞いたことがあるかもしれません。実際自分がお母さんになったときの必須アイテムになりますが、一体どこでいつもらえるのかなど、知らないことがたくさんあると思います。今回は、母子手帳とはそもそもどのようなものなのかについてと、母子手帳のもらい方、そして、注意したい三つのポイントについてご説明いたします。
母子手帳とは?
母子手帳は正式には「母子健康手帳」といい、母子健康保険法に基づいて、各市町村が妊娠届を提出した人に対して交付する手帳のことです。母子手帳には妊娠期間中のお母さんと赤ちゃんの体調に関するさまざまな記録から、出産時の状態、赤ちゃんが生まれてからの発育の経過などが記されます。特に妊娠中に急なトラブルが発生した場合、母子手帳さえあればすぐにお医者さんが母体と胎児の状況を把握できるため、非常に重要な資料となるので、もしものときのために常時携帯しておくことが必要です。
合わせて読みたい
母子手帳のもらい方
妊娠すると、居住している市町村の指定窓口でもらうことができます。市町村によっては病院の「妊娠届」が必要な場合もあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。多くの方は、赤ちゃんの心拍が確認されるようになる妊娠6~10週間頃に、病院で妊娠届出書を書いてもらい、母子手帳を交付されるようです。あまり早くもらいすぎると、流産してしまった場合に母子手帳が手元にあるとつらい思い出になってしまいます。また、婚姻届を出して名字が変わる前に妊娠した場合に、母子手帳に記される名字が旧姓であると、何かと不便を感じるかもしれません。その場合は母子手帳を交付してもらうときに窓口の方に一言声をかけて、名前を鉛筆で書いてもらいましょう。そうすることで、名字が変わったときに、名前を自分で書き換えることができます。
母子手帳のメリット、妊婦健康診査受診票
母子手帳を受け取ることによる最大のメリットは、一緒に交付される妊婦健康診査受診票です。これは妊婦健診の際の基本診査や血液検査にかかる費用を助成してくれる補助券です。妊婦の定期検診は保険が適用されないため、基本検査だけで5,000円、血液検査を含めると9,000円程かかりますから、この助成によってかなりの経済的な負担を軽減できることがお分かりいただけると思います。
注意すべき点
1 ) 妊婦健康診査受診票はあくまでも補助券であり、無料券ではないということ
この補助券によって、検査の際かかる費用が一定額を上限として免除されるのみで、毎回の検査が必ず無料になるわけではありません。特に病院によっては検査項目を追加された結果、この妊婦健康診査受診票を提出しても、びっくりするような金額を請求されることもあります。定期検診の際はそのことを覚えておき、もし費用を安く抑えたければ、前もって検査項目や支払い内容について窓口で確認しておくと安心です。
2 )里帰り出産を考えている場合
母子手帳は住民票の自治体で交付されますから、自治体が変わるとこの助成が受けられなくなってしまいます。自治体によっては里帰り出産をする方のための助成制度を設けているため、事前によく調べて、かかる費用についても十分検討してから、里帰り出産をするかどうかを決めると良いでしょう。
3 )なくしてしまった場合
母子手帳は万が一なくしても指定窓口に行って「母子手帳再交付申請書」を書いて提出すれば、すぐに再発行してもらえます。ただ、中に記された記録は取り戻せませんから、やはり保管には十分注意しましょう。再交付してもらった場合は、病院に行き、お医者さんの手元に残っている情報を再度記録してもらうようにします。
妊婦健康診査受診票が入った別冊は紛失してしまうと再交付してもらえず、定期検診の受診料が自己負担になりますから、絶対になくさないように気をつけてください。
合わせて読みたい
29歳。A型。既婚。
2014年に入籍、現在は共働きの妻と共に妊活中。夫婦で一緒に取り組む「妊活」を広めるため、男性に知っておいてほしい妊活をはじめとした妊娠・出産に関する記事の執筆を主に担当。
この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。