妊娠をするとさまざまな体調変化やトラブルがみられるものですが、そのなかでも「貧血」が代表的なものとなっています。女性はもともと貧血になりやすいとされ、妊娠することによって多くの女性が貧血に悩まされたという声もあるほどです。
そこで今回は、妊娠中の貧血の理由や原因。また、予防するためにどんなことができるのか?貧血改善のために取り入れたいレシピなどもご紹介していきます。
妊娠中に貧血を起こしやすい理由と原因
妊娠中に起こる貧血に多いのが鉄欠乏性貧血です。これは、血液内の赤血球や血色素でもある「へモグロビン」を生成する際に重要な鉄分が不足、正常よりも減少することによって起こります。妊娠中に体内の鉄分が不足してしまう理由と原因は、以下のようになります。
理由と原因1:おなかの中の赤ちゃんに栄養を送るため
おなかの中の赤ちゃんは、成長するためにママの血液から栄養をもらいます。その際にたくさん必要となるのが鉄分です。妊娠することによって、本来はママの体に供給されるはずの鉄分が赤ちゃんに優先して届けられるため、ママ自身の鉄分が不足することになり貧血を起こしてしまうのです。
理由と原因2:血液性状の変化
妊娠中は特徴的とされる変化がいくつかみられます。その中の一つが血液性状の変化で、妊娠中の循環血液総量は妊娠前と比べて1000ml近く増加する場合も。妊娠中はおなかの中の赤ちゃんに栄養を送り届ける必要があることから血液量が増えます。しかし、ヘモグロビンの増加以上に、血漿(けっしょう)という液体成分も増えていくのです。
血漿(けっしょう)とは、血液から「赤血球・白血球・血小板」を取り除いたもの。90%近くが水分で占められた液体のため、この血漿(けっしょう)が増えてしまうことで血液全体が薄まった状態になり、貧血が起こりやすい結果になるのです
理由と原因3:つわり
妊娠中の特徴的な変化として、貧血以外に「つわり」を経験するという方も多いことでしょう。また、つわりが原因で思うように食事ができない方もいるかもしれません。つわりのときは食べられるものを食べることも大切ですが、結果として栄養が偏ってしまうことも考えられます。鉄分をはじめ、重要となる栄養を摂取できないことも、貧血を起こす原因になることでしょう。
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妊娠中の貧血を予防する方法
妊娠中の貧血を予防するために、まず貧血についての意識を高めることが大切です。ママとおなかの中の赤ちゃんのために、食事や普段の生活習慣を見直してみるのもいいかもしれません。
食生活の改善がポイント
貧血は鉄剤を処方してもらう方法もありますが、軽度のものであれば食生活で改善できる場合もあります。1日3食を規則正しく食べて、偏食や減食、欠食はしないようにしましょう。また、バランスのとれた食事を心がけることが重要となります。
なお、食生活の改善による効果が出るには、少し時間がかかる場合も。妊娠中に貧血で悩まないためにも、早い段階から予防を心がけておくことがベストです。妊娠前、もしくは妊娠初期から葉酸や鉄分を積極的に摂取するようにしてください。
摂取したい食材
まず、鉄分を多く摂取するようにしましょう。鉄には2種類あり、肉や魚などの動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と野菜や海藻類・植物性食品卵・乳製品に含まれる「非ヘム鉄」です。ヘム鉄が多く含まれる食材は、豚や鶏のレバー、牛もも肉、あさり、しじみなど。非ヘム鉄が多く含まれる食材は、ほうれん草や小松菜、高野豆腐などです。毎日の食事の中で上手に取り入れるようにしてください。
また、たんぱく質やビタミンCを摂取することで、非ヘム鉄の吸収率が高まります。
たんぱく質を多く含む食材
- しらす干し
- 豆腐(大豆類)
- いわしの丸干
- あじ
- ハマグリ など。
ビタミンCを多く含む食材
- ピーマン
- パセリ
- レモン
- アセロラ
- ケール
- 芽キャベツ
- 柿
- ブロッコリー など。
これらの食材を使って一緒に調理するのも良いと言えるでしょう。
生活習慣を見直すことも大切
貧血を予防するための方法は食生活だけではありません。毎日の生活習慣を見直すことも大切と言えるのです。睡眠をしっかりと取ること、適度に運動をするなどと健康的な生活を目指すようにしてください。妊娠中の貧血が原因でイライラすることも多くなりますが、上手に乗りこえていきましょう。
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家族構成 長女12歳です。職歴は大手金融機関に勤務。資格はTOEIC950点、英検1級、FP2級を持っています。
子育てポリシーは「個性をのばす」です。
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