集中力を高めるための理由などから、有名なスポーツ選手も行っている「ルーティーン」。一見、「私には関係ない」と感じてしまうかもしれませんが、家事をルーティーン化することで、効率的に進められることをご存じですか?
この記事では、家事をルーティーン化することで自分だけの時間を増やすための工夫や方法などをご紹介します。
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家事をルーティーン化させるメリットとは?
「家事の流れを決めてしまったら、臨機応変にできないのでは?」と、不安に感じる人も少なくはないですよね。
では、具体的に家事をルーティーン化することで、どのようなメリットがあるのかを以下に確認していきましょう。
「次は何しよう?」と悩む時間が減る
朝起きて「まずは〇〇をした後に、〇〇をしよう」と頭で考えながら、1つ1つ家事をこなしていると、「次は朝ごはんの準備をする方がいいかな?それとも掃除が必要かも」と悩んでしまう瞬間がありますよね。
しかし、ルーティーン化することで「次は何をしよう?」と悩む時間が減り、流れるように家事を進めていくことが可能になります。
また、「〇〇のついでルーティーン」を意識すると、無駄な動きを無くすことができるため、その結果自分だけの時間を増やせるのです。
時間の流れを子どもも認識できるようになる
例えば、「もう〇時だからお風呂に入って!」と子どもに言うと、「まだ入りたくない」と反発され、無駄な時間が発生してしまうことも多々あります。そのようなシーンでも便利なのが、「ルーティーン化」です。
子どもにルーティーン化した生活を送ってもらうことで、「お風呂に入ったから次はごはんかな?」と流れをつかんでもらうことができます。そのため、ゲームで遊びすぎてしまうなどのロスタイムを減らすことができ、お互いにストレスを感じにくくなっていくでしょう。
「面倒だから」と後回しにしなくなる
人によって、苦手な掃除はありますよね。例えば、お風呂掃除をする際に「面倒くさがらず先にお風呂を洗っておけばよかった」と、小さな後悔を繰り返す場合もあるでしょう。しかし、これを「お風呂に入ったついでに洗っておく」などのルーティーンに組み込むことで、後回しにしてしまうことを防げます。
また、ボディーソープなどが減るスピードが分かっていれば、「第2水曜日に追加する」というルーティーンを決めておくといいでしょう。そうした結果、子どもに「ママ!ボディーソープがないよ!」と休憩時間を邪魔されることが減るかもしれません。
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家事をじっくりとルーティーン化していく
メリットが理解できたら、実際に現在の家事を見直しながら、ルーティーンを組み立てていきましょう。現状と向き合うことで、自分に回せる時間が増える可能性があるので、じっくりとルーティーン化に向き合ってみてください。
普段から行っている家事を書き出してみる
「毎日家事ばかりしているけれど、なんでこんなに忙しいの?」と思う原因を探すためにも、まずは紙に書き出してみましょう。それにより、「無駄な動作」などの原因が1つずつ浮き上がってきます。
また、紙に書くことによって「これは夫に手伝ってもらえそう」と新しい発見に繋がる場合もあるでしょう。
自分が行っていることを紙に書くと冷静になり、効率さを重視することができます。
また、年末の大掃除などでも紙に書き出すことで、スピード感を継続したまま計画を練れるのでおすすめです。
ルーティーン化するタイミングを決める
例えば、部屋の掃除は朝に行うと、すっきりとした気持ちを味わうことができます。逆に夜に掃除機を使うと「近所迷惑かな?」と無駄なストレスを感じてしまう場合もあるでしょう。そのためにも、気持ちのいいタイミングや時間帯によって、やるべきことを決めておくのが大切です。
また、「〇〇のついで」に行えるものを考えると、自然と効率が上がります。お風呂に入ったついでに、排水溝の掃除やお風呂を洗うなどを意識して組み立ててみてください。
何日までならおサボりできるか+調整を重ねる
ルーティーンを繰り返していると、「ここは無駄だな」「この掃除はもう少し回数を減らしても大丈夫」などの発見があるはずです。そのような発見ができたら、調整を繰り返していきましょう。
また、毎日掃除をすべき箇所や週に1度掃除をするだけでも大丈夫な箇所などの、掃除を行う頻度にも着目することが重要です。
例えば、「トイレは清潔に保ちたい」と考える場合は、シートタイプのもので毎日軽く拭くなどの工夫をすることで、「毎日掃除をすること」を維持できます。
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家事をルーティーン化する自信がないときは?
「家事をルーティーン化した方がいいとは分かっているけれど、どうしてもできない」という方も少なくはないはずです。しかし、「ルーティーン化」自体がストレスになっては意味がありません。そのためには、ゆるりと家事をルーティーン化してみてはいかがでしょうか?
毎日ではなく「毎週」「毎月」
ルーティーン化すると決めた内容を毎日することができなかった場合、「またやらなかった」とネガティブな気持ちになってしまいますよね。それを防ぐためにも、「毎日」ではなく、「毎週(毎月)しておきたいこと」をルーティーン化していきましょう。
また、スケジュールを1週間ずつ組んでいくことで「今週は頑張ったから来週は少し量を減らそう」と、自分のペースで進めていくことができ、継続していくことが可能になります。
計画が崩れた場合は臨機応変に修正を繰り返す
朝から用事があって何もできなかった日は、罪悪感が湧き上がってきますよね。そのようなアクシデントが起きた場合に、「今日の分は他の日に回そう」と臨機応変に修正を繰り返していきましょう。
ポイントは、予定がすでに入っている日に修正分の家事を入れないこと。予定が短時間で終わるものであれば追加することも可能ですが、病院や遠出の予定などがある場合は疲れが出てしまうため、ストレスにつながります。
「修正=ストレスを減らすため」という目的があるので、予定がない日などにずらしてくださいね。
それでも自信がない人は、1日1つを目標
主婦(主夫)がしなければならないことは、家事だけではありません。仕事や育児など自分の意思だけではどうにもならないことも山ほどありますよね。そのような忙しい状況にも関わらず、掃除ができない日が増えていくと「なぜ何もできないのだろう」と悲しくなってしまうことがあるかもしれません。
そのようなときは、【1日1つの家事をする】というルーティーン方法に変えてみてはいかがでしょうか?意外と忘れやすい箇所の掃除や毎週〇曜日は絶対にしておきたいことなどの家事をリストアップし、ルーティーン化していくと清潔な部屋を保つのが可能になります。
おわりに
家事を効率化していくためのコツは、継続です。そのため、「理想」をいきなり自分に押し付けてしまうと、つらくなってしまう可能性が否めません。
「あの人はこんなに上手に家事をしているのに」と比べるのではなく、「先週よりもスムーズにできた!」など過去の自分と比べ、少しずつ自分だけの時間を増やしてみてはいかがでしょうか?
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。ご了承ください。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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