産婦人科は、生理に関する相談や子宮がん検診、妊娠、出産と、女性には切り離せない科ですよね。しかし、恥ずかしさもあり受診するのに少し抵抗を感じてしまう方も多いのではないでしょうか。女性の体を専門とする産婦人科ですが、当然ながら医師は男性も女性もいます。男性医師、女性医師を選び受診する方もいれば、性別にはこだわらず受診する方もいますよね。あなたはどのタイプですか?
産婦人科医はやっぱり女性医師が人気
産婦人科は他の科に比べ、初診の際に医師の性別を重視する方が多い科です。女性の体をみるための科ですからやはり女性医師が人気です。しかし、男性医師を希望する方もいれば、初めは女性医師を希望していたのに性別にこだわらなくなる方もいます。それはなぜでしょうか。
抵抗が少ない?女性医師を希望する理由
女性医師を希望する一番の理由は「デリケートな部分をみせる抵抗感が男性医師に比べ少ないから」ではないでしょうか。産婦人科の診察には内診がつきものです。多くの女性が産婦人科を苦手とする理由もこの内診があるためです。医師とはいえ男性にみせるのは恥ずかしいですし、体のことを話すのも抵抗がありますよね。しかし、女性医師であれば同性であるためにこのような恥ずかしさが少なく、また体の不調をわかってもらいやすいという気持ちから女性医師を希望する方が多いのです。
しかたなく?男性医師を希望する理由
男性医師を希望する理由は「性別より腕を重視」や「医者だから性別は関係無し」ですが、やむなく男性医師を希望することになった場合の多くは「希望していたわけではないがその病院は男性医師のみだった、女性医師が少なかった」といったものではないでしょうか。女性医師は年々増えてはいますが産婦人科医全体の4割ほどです。そのため多くの病院は男性医師が多く女性医師は少なかったり1人もいなかったりという状況のため、まだまだ女性医師を希望したいができないのが実情です。
慣れる?性別にこだわらないその理由
女性医師を希望していたのに性別にこだわらなくなる一番の理由は「産婦人科の診察に慣れ、男性医師でも抵抗が少なくなったから」ではないでしょうか。多くの産婦人科は内診の際にカーテンで仕切り顔が見えないように配慮がされていますし、男性医師でも話しやすく丁寧に対応してくれることがわかり、男性医師を苦手としていた理由が解消され医師の性別にこだわらなくなるのです。
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女性医師の割合が増えていかないのはなぜ?
医師を目指す女子学生は増えており、そのうち産婦人科をこころざす女子学生も年々増加しています。しかし、依然として女性医師は少なく、受診の際に女性医師を希望したくてもできないのが現状です。なぜ女性医師は増えていかないのでしょうか。
ライフステージの変化。医師であっても妻や母
日本産婦人科医会のアンケート調査では、産婦人科医における女性医師の割合は4割ですがその半数が妊娠・育児中ということがわかりました。つまり、20~30代の女性医師の多くが妊娠や育児により職を離れているのです。そのため産婦人科医を目指す女子学生や、産婦人科医になる女性医師が増えてきたにもかかわらず女性医師の割合は増えないのです。
育児や家事との両立が難しい過酷な勤務状況
出産は24時間365日休みがありません。そのため産婦人科は当直や深夜・休日の緊急呼び出しなどが他の科より多く、全医療科の中でも労働環境が過酷な科と言われます。ゆえに、妊娠や出産、育児と仕事との両立が非常に難しく仕事を続けたくとも続けることができず、離職する女性医師が多いのです。また常勤が難しいため非常勤で就業する場合も多く、お産を扱わない女性医師も増えています。
法廷に持ち込まれる医療訴訟が多い
産婦人科は内科、外科に次いで医療訴訟の多い科です。産婦人科医1人あたりの提訴件数の割合は全診療科の中でもトップで、法廷にて争われるケースに発展する場合が多いのです。出産は多くの方が「母子ともに無事」を当たり前のように思っていますが、実際は何が起こるかわからず医師が手を尽くしても助からない場合もあります。その場合も訴訟されるリスクがあり、リスクを回避するためお産を扱わない婦人科にシフト替えする医師が男性女性ともにいるのです。
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7歳3歳1歳の1男2女のママです。毎日子育てに奮闘中!
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