家事や育児に協力的な男性が増え、「イクメン」という言葉が世の中で認知されるようになってきました。しかしそれと同時に、イクメンという言葉の意味を少し勘違いしている、「偽イクメン」も急増しているようです。
今回は、思わずイラっとしてしまう偽イクメンの生態や本物のイクメンとはどういった人のことを指すのか、偽イクメンで終らないためにすべきことについてご紹介します。
偽イクメン急増中!?こんなパパにイラっとする
積極的に子育てに協力し奥さんや家族と良好な関係を築いているパパがいる中、本当は全然イクメンではないのに、あたかも自分はイクメンであるかのように勘違いしているパパがいます。
思わず周りの人がイラッとしてしまう、「偽イクメン」の例を挙げてみましょう。
子育てのいいとこ取りだけしてイクメン気取り
子育てのいいところや簡単な部分だけをして、全ての子育てをしたような気になっている「偽イクメン」に、世の中の奥さんは随分とご立腹のようです。
例えば、偽イクメンには次のような特徴があります。
- 離乳食は食べさせるだけ、片付けは奥さん任せ
- お風呂に入れるだけ、湯上りケアは奥さん任せ
- 楽しく遊ぶだけ、泣き出したら奥さん任せ
しかし食事ひとつするにしても、献立を考える→買い出しに行く→作る→後片付けなど、裏方の仕事が大半を占めます。そのため育児のいいとこ取りだけをしておきながら「自分も立派に育児をしているんだ」と大きい顔をされると、誰だってイラッとしてしまいますよね。
育児に参加するなら、目に見えない部分や、やりたくないことにも積極的に参加してほしいものです。
自分の都合の良い時にだけ育児に参加
育児というものは、自分の都合で参加したりしなかったりということが出来ない作業です。自分の都合や気持ち、時には体力を削って取り組まなければいけない時もあるでしょう。
そんな時に、「今日は疲れているから休ませて」「仕事が残っているから勘弁してよ」といったように、自分の心と身体に余裕のある時にだけ育児に参加するのは、偽イクメンたる証拠だと言えます。
こういったことを言い出す人に限って、自分はイクメンであることを周囲にアピールする人も多いのだとか。都合のいい時にだけ育児に参加してイクメン気取りをするくらいなら、参加してくれなくて結構だという厳しい意見もあるようです。
俺ってイクメンでしょ?アピールが凄い
「俺、子どものお風呂とか入れるんだよね」「俺は割と良いパパで出来ているでしょ?」「昨日オムツ替えて疲れたよ~」などと聞いてもいないのに、わざわざこんなことを話してくる人がいると、なんだかイラっとしてしまいますよね。
世の中の女性に言わせれば、「自分をイクメンだとアピールする人に本物のイクメンはいない」と思われています。
自分をイクメンだとアピールする人は、「育児をする俺ってカッコいいだろ?」とイクメンであることを自分のステータスの一部や、他者からの承認欲求を得るためのラベリングのひとつとして考えている場合も多いようです。
やたらとイクメンであることをアピールしたがる人は、家族のためではなく、自分のための育児をしている=偽イクメンと考えて良さそうです。
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偽イクメンにダマされないで!これが本物の「イクメン」
それでは逆に、「本物のイクメン」とはどういった人のことを指すのでしょうか?世の中のママや女性が思う、イクメンの要素をまとめてみました。
真のイクメンは「イクメン」という言葉すら似合わない
本物のイクメンには、「イクメン」という言葉すら浅く思えてしまうような風格があると言われています。そして何より、イクメン本人には自分がイクメンであるという自覚がありません。
「○○さんってイクメンですね」と褒められたとしても、「いえいえ、父親として当たり前のことをしているだけですから。イクメンなんてとんでもない」とサラッと言えてしまうような余裕すらあるもの。
本物のイクメンにとっては、家事や育児の協力は家族のためにするものであって、自分がイクメンかそうでないかは、意味を持たない要素なのかもしれませんね。
本物のイクメンは育児や家事を自然にこなせる
偽イクメンが子育てをすると、度がオーバー気味で、「育児をやっています感」が満載になりがちです。その点本物のイクメンが家事をすると、とても自然に見えるもの。オムツ替えや子どものあやし方なども手際がよく、全く嫌味が感じられません。
手際が自然だと、普段から家で子育てや家事に参加していることがすぐに分かりますよね。
自分が育児に参加していることを押し付けてこない
偽イクメンに限って、「俺だっていろいろ協力しているだろ!」「家事や子育てに協力してやっているのに」「これだけ自分は、いいパパをやっている」などと、自分のことを棚に上げた押し付け発言が多いと言えます。
ただこういった発言は、子育ては妻がするのが当たり前で、自分は協力「してやっている」と思っていなければ、出てこないのではないでしょうか?
本物のイクメンは協力「してやっている」のではなく、協力は「ごく当たり前にするもの」という感覚なので、自分が協力していることを押し付けたり、不満を持っていたりもしていないものです。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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