子どもに出す魚料理は、骨が残っていないか気になりますね。注意していても骨を取り切れない場合があり、口に入っても骨に気が付かず、喉に刺さることも少なくありません。魚の骨が刺さってしまった場合、どのような対処をすればよいのでしょうか。今回は、魚の骨が刺さったときに起こる症状と、対処法をご紹介します。
喉に違和感、魚の骨が刺さるとどうなる?
口に入り、取り出せなかった魚の骨は、飲み込むときに喉へ刺さることが多いです。喉に魚の骨が刺さると、痛みや違和感を覚え、子どもの場合は泣き出したり、機嫌が悪くなったりします。また、刺さった部分に炎症が起こり、喉が腫れる、熱がでるなどの症状もあります。
魚の骨が刺さりやすい場所をチェック
魚の骨が刺さりやすい場所は、扁桃(へんとう)や食道の入り口です。扁桃(へんとう)とは、口蓋(こうがい)扁桃(へんとう)、咽頭扁桃、耳管扁桃、舌根扁桃のこと。一般的によく知られているのは、風邪をひいたときに、口を開けて確認する口蓋(こうがい)扁桃(へんとう)で、舌の付け根の奥にあります。
扁桃(へんとう)は免疫に関係していて、風邪にかかりやすい子どもは、大人よりもサイズが大きいのが特徴。そのため、子どもの場合は、扁桃(へんとう)へ魚の骨が刺さりやすいのです。また、大きな骨を飲み込んだ場合は、食道の入り口へ骨が刺さることがあります。扁桃(へんとう)へ骨が刺さると、あごの下が傷むことがあり、食道へ刺さった場合は、喉仏の辺りに痛みを感じるようです。魚を食べたあとに、喉周辺を触っていたら、魚の骨が刺さっている可能性を考えます。
小型の魚に注意!骨が刺さりやすい種類
魚は大きさによって骨の数や、太さが違います。太くて硬い骨を持つさけ・ブリ・サバなどの骨は、口の中へ入ると気が付きやすいため、飲み込んでしまうことは少ないでしょう。喉に刺さりやすいのは、アジ、ウナギ、サンマ、イワシなどの小骨を持つ魚です。これらの魚の骨は柔らかく、そのまま食べても問題のないことがほとんどですが、何かの拍子で刺さってしまうことがあります。そのため、子どもが食べる場合は、できるだけ取りのぞきましょう。
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子どもに魚の骨が刺さったときの対処法
子どもは、喉の奥にいつもと違う痛みを感じたら、泣きながらパニックになることもあります。まず、落ち着いて口を開けてもらいましょう。骨が浅く刺さっていた場合は、自然に取れることがありますので、お茶を飲むなどして様子をみます。それでも痛みが取れない場合は、次の方法を試してみてください。
取りのぞける位置にある場合の対処法
口を開けて見える場所に魚の骨が刺さっている場合、指が届くなら指を使って取りのぞきます。しかし、喉の奥を刺激すると、吐き気が起こることがありますよね。指を口へ入れるときは、骨が刺さっている部分以外にできるだけ触れないようにしましょう。また、指を口の中へ入れると、思わず口を閉じたり、顔を動かしたりすることもあるので、口の中を傷つけないように十分注意して行います。一度試してみて取りのぞけなかった場合は、無理に行わず病院を受診しましょう。
病院を受診するときは耳鼻咽頭科へ
魚の骨が刺さった場合、鼻から喉にかけての専門である耳鼻咽喉科を受診します。耳鼻咽喉科では、まず口の中を確認し、見える位置にある場合は、専用の器具で取り出します。口の中に器具が入ると、オエッとなりやすい咽頭反射が強い場合は、反射を和らげる麻酔を使ってから取りのぞくこともあるそうです。なお、見えない場所にあるときは、内視鏡が使われます。
昔から言われる「ごはんの丸飲み」は避けて
昔から伝わる、魚の骨が刺さった場合の対処法に、ごはんの丸飲みがあります。ごはんを飲むことで、刺さった骨が引っかかって取れるとの原理ですが、根拠はないと言われています。むしろ、丸飲みすることで起こる窒息や、魚の骨がさらに深く刺さってしまう可能性があるため、避けた方がよいとされています。ごはんのほかに、コンニャクゼリーなどを飲む方法もあるようですが、ごはんと同様に危険なので避けてくださいね。
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30代後半。夫、5歳の息子の3人家族。管理栄養士。食べ物が好きで、美味しいものには目がありません。「ごはんまだ?」の声を聞きながら、毎日ドタバタして過ごしています。好きな言葉は、時短、節約、シンプルです。
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