「あそこの家は親が離婚しているから子どもも離婚して当然だ」といった言い方をされることがありますがそれは本当なのでしょうか。もし離婚が遺伝しやすいのであれば結婚に消極的になってしまいますよね。また自分が離婚を検討している場合、もし自分の離婚が子どもの将来の結婚と影響するとしたらより慎重に考えなければなりません。そこでこの記事では親の離婚が子どもの離婚とどう関連するかについて紹介します。
離婚は遺伝するって本当?
何となく離婚する家系というものがありそうだ、というイメージを持ってはいませんか?まずは子どもを持つ親の、離婚の状況や離婚しやすい家系が本当にあるのかについてみていきましょう。
子育て世代の離婚は珍しくない
昔に比べると離婚が増えているのは間違いありません。特に未成年の子がいる離婚は年間12万組以上あり、離婚件数全体の6割弱を占めます。子どもがいるから離婚を控えようと思う人たちが減ってきている様子がうかがえます。今や離婚件数は昭和20~30年代の倍以上にのぼり、子連れ離婚もそれほど珍しいこととは言えなくなってきました。
離婚しやすい家系がある?
現時点では科学的な根拠を持って離婚が遺伝すると結論づけるデータはありません。しかし海外のある調査では、パートナーと離婚をするかどうかは、親と子どもがそれぞれ共通で持っている遺伝子に関係があるかもしれない。と結論づけているものがあるのです。親が離婚を経験した子どもだって幸せになりたいと結婚するのに、遺伝要素があるとしたら困ってしまいますね。
離婚と遺伝の関係を調べた結果に迫る!
この調査は2017年に海外のある大学で行われました。
- 養子として養父母に育てられ、その後養父母が離婚
- 実子として実父母に育てられ、その後実父母が離婚
という二つのグループを比較して、実子、養子それぞれの離婚率がどう変化するかを分析しています。その結果実子グループの方がその後の離婚率が高いという結果になりました。この調査ではそれぞれが同じく両親の離婚を経験しているので、両親の離婚が原因ではなく、遺伝子が子どもの離婚に関係するのではないかと結論づけられたのです。
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本当に遺伝?親も子どもも離婚する理由
離婚の原因が遺伝子かもしれないという調査はあるものの、確かにそうだとまでは言い切れません。それでも感覚的にあの人も周りでは離婚が多い、など家系的な要素がある気がしますよね。その理由は遺伝ではなく子どもの育った環境が影響しているかもしれません。
離婚への抵抗が少ない
親が離婚していて母子家庭や父子家庭で育っていると、自分の中ではそれが当たり前なので、ひとり親でも子どもが育てられるという感覚を持っていることがあります。そのため離婚に対する抵抗感は比較的低いと考えられています。親自身も「少なくとも自分にとっては、離婚は正しかった」といった意見を持っています。自分の子どもが離婚を考えている時も「今の状態でもう少し頑張ってみたら?」というよりは「大変なんだったら一人で生活してみてもいいんじゃない?」と言ってしまうかもしれません。
性格が親子で似る
優しい、気が利く、積極的など性格は親子で似る部分があります。性格のよい部分だけでなくパートナーへの誠実さや依存のしすぎなど、結婚にマイナスにはたらく性格も親子で似てしまいます。親子ともどもせっかちなタイプであれば、新婚で今までの生活環境が違うからケンカをしているのに「この人と一生生活していくのは無理」と早い段階で結論づけてしまうこともあるでしょう。
身近に相談できる相手がいない
日頃から親戚や友だちとの付き合いをあまりせず生活している場合には、困った時に相談する人がいない可能性があります。生活への不安を抱えたまま生活するのは大変な負担です。そのストレスのせいでパートナーに辛く当たってしまうと離婚の引き金になってしまう可能性も否定できません。また親が離婚していても自分は絶対にしないと言う思いが強過ぎて、極端に頑張り過ぎてしまったり潔癖過ぎたりすると一緒にいるパートナーが生活しづらくなってしまいます。
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30代後半のママライターで夫、5歳娘、3歳娘、2歳息子の5人家族です。セットメーカーで技術者として10年ほど勤務していましたが、出産と夫の転勤が重なり退職。実家から遠く離れた土地で生活しています。子育てのポリシーは毎日が面白ネタです。大変なこともありますが、日々ボケと突っ込みで乗り切っています。また、できるだけ家族が揃う時間が作ってコミュニケーションを大切にしています。よろしくお願いします!
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