子どもの多くは、パパよりもママを頼るものですよね。例えば、何かがあった時は、「ママ!」を呼ぶ子もめずらしくありません。しかし、中にはパパっ子の子どももいて、いつもパパと行動している家庭もあります。ここでは、パパっ子になる理由や育児についてお伝えします。
パパっ子とはどんな状態?特徴について
子どもは、ママかパパかと言えば圧倒的に「ママが好き」と言うものです。パパも、何かと子育てについてはママを頼っていますし、普段育児に参加しているパパでも結局、「ママには敵わない」と思っている場合もあります。しかし、パパっ子の家庭も存在するので、その特徴をご紹介します。
パパがいない、姿が見えないと不安そうになる
パパっ子の大きな特徴は、とにかくパパが自分の視野に入っていないと不安そうになる点です。ママに話しかけてきたと思ったら「パパどこ?」「パパに会いたい」とグスグス泣いてしまう子もいます。パパが同じ空間にいると、パパにべったりくっついて、遊びの誘いもパパにするようになるのです。ママとしては「なんでパパばっかり?」と思うかもしれませんが、普段はいないパパと一緒の時間を過ごしたい、パパと仲良くしたいという子ども心の表れなので温かく見守ってあげましょう。
何か嫌なことがあったらパパに相談する
例えば、ママに怒られた、幼稚園や学校で嫌なことがあったなど、精神的なストレスを感じた時、愚痴る相手にパパを選ぶこともパパっ子の特徴です。この点で言えば、パパに話せば全部を受け入れてくれる、パパなら慰めてくれるという気持ちの表れだといえます。一方、ママは子育てに密接に関わっていることが多いため、ついつい注意することも多くなります。そのため、子どもの逃げ道はパパになるのです。
1人でも意外に平気な子が多い
ママっ子の子どもは、1人遊びが苦手だったり、何かと「ママ一緒に来て」と頼ることが多い傾向にあります。しかし、パパっ子の場合は案外1人で過ごすことも平気だったりします。ママがいらないわけではなく、自分の時間の使い方を知っている子が多いようです。つまり、パパが帰宅してから一緒に遊んでもらうというように、心の切り替えをしています。最初はママっ子だったのに、成長していくうちにパパっ子になった子どもの多くは、成長過程で心が自立してきた結果パパっ子に変化したケースもあるとされています。
合わせて読みたい
パパっ子になる理由は?ママが嫌いになった?
最初からパパっ子の場合もありますし、途中から急に「パパがいい!」と言い出す子もいます。どちらにしても、ママとしては「なんでパパっ子になったの?」「ママのこと嫌になった?」となんとなくモヤモヤしてしまいがちです。しかし、パパっ子になる理由は色々とあるので、よく理解しておきましょう。
「ママいやいや期」が子どもの中には存在する
魔の3歳と呼ばれる頃、「いやいや期」がスタートするということは多くのママやパパが知っていることですが、実は「ママいやいや期」というものも存在するのです。しかし、いやいや期に理由がないように、ママいやいや期にも大きな理由はありません。子どもの成長過程に必要な反抗期だと思えば良いでしょう。この時期は、ママが何を言ってもいうことを聞かずにパパに付いていくでしょうし、「ママはやだ!パパに抱っこされる!」と触れ合いを拒否するようなことも増えます。
パパに対して大きな安心感を抱くから
子どもにとって、ママは絶対的安心感を与えてくれる存在です。自分を生み、そばにいてくれる存在として最初から認識しています。しかし、パパの場合はそうとはいかず、徐々に子どもと関係性を深めていきます。そのため、ママから見ると「急にパパパパ言い出してどうしたの?」と思うかもしれませんが、子どもにとっては成長を通して、やっとパパを認識し始めたのだと言えるのです。
実はパパっ子は家庭円満の証拠
両親は、子どもが見る初めての大人ですし、両親の関係が良いかどうかによってその子の価値観にも影響していきます。両親が不仲であれば、子どもの中で「男の人が怖い」「ママとパパみたいにはなりたくない」と感じるようになるので、パパっ子になるどころか、大人に対しての信頼感も無くなります。
一方で、両親の関係が良いと子どもは自然に「大人ってステキなんだ」と思うようになるため、ママのことも好きだし、パパっ子にもなるのです。パパっ子はママにとっては寂しい思いをするかもしれませんが、子どもにとっては家庭が安心できる場所になっている証拠だと言えます。
合わせて読みたい
福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。