近年、モンスターペアレントと呼ばれる子どもの親が増えてきています。社会現象として捉えられ、ドラマなどにもなりました。では、どこがボーダーラインになるのでしょう。また、自身がモンスターペアレントにならないためには、どうしたらいいのでしょう。今回は、モンスターペアレントの実態や自分がモンスターペアレントにならないように気をつける点をご説明します。
モンスターペアレントとはどういう現象?
モンスターペアレントとは、学校で子どもに何か問題があったときに、自己中心的で理不尽な行動や言動をとる親のことを指します。一昔前までは、学校の中で子ども同士がトラブルになったら、教師が間に入り収めるものでした。今は、その問題に親が立ち入ってくることが多くなってきており、それが大きな問題を引き起こすこともしばしばです。
具体的にモンスターペアレントの例を挙げてみましょう
- 自分の子どもに非があって、教師に怒られたのに学校や教育委員会に乗り込んでいく
- 自分の子どもを手厚く指導するよう要求をする
- 気に入らない教師を退職に追い込むため、嫌がらせをしたり授業をボイコットしたりする
- 義務教育の学校になぜ給食費を払わなくてはいけないのかと拒否する
- 家庭訪問は、プライバシーの侵害だと拒否する
え??こんなことが本当に起こっているの?と思ってしまうことばかりですが、現実に起こっていることなのです。
モンスターペアレントは身近にいるのでしょうか?
進研ゼミなどでおなじみのBenesseが2011年にアンケートを行いました。ママ友の中にモンスターペアレントがいると感じている人が30%近くにも上り、モンスターペアレントが増えている実感している人が80~90%とかなり多い数字になりました。身近で、増加していっているのは間違いのないようです。実際、モンスターペアレントである人は、自分では気づいてないことも多いのです。
モンスターペアレントに問題があるの?
消費者感覚で学校と接している親が増えたのが、原因の一つでしょう。サービスを求めるあまり、「要望に応えてくれない!」と大騒ぎする親が増えているということです。教師の側に問題がある場合も、もちろんないとは言えません。最近の若い教師の中には、コミュニケーション能力が低い人が多いのも現実です。また、対人スキルの低さから、丁寧な対応ができないなどという問題点もあります。お互いのこうした行き違いから、大きな問題に発展してしまうことがあります。
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モンスターペアレントになる親のタイプ
なぜ、モンスターペアレント化してしまうのでしょうか。これには、もちろん時代の背景もありますが、その人の性格にも問題があると言えるでしょう。では、モンスターペアレントになりやすいタイプ別で見ていきましょう。
1番多いのは過保護・過干渉タイプ
このタイプの親は、自分の子どもがかわいいあまり、「学芸会や発表会で目立つようにしてほしい」、「仲の悪い子どもと一緒のクラスにしないでほしい」などの注文をつけてきます。わが子にとってよい環境をと求めるばかり、教師や他の子どもたちが目に入らず、自分のところだけよければいいという考え方をしています。このタイプの親は、周りが見えていないことが多いです。
2番目に多いのは学校に依存しているタイプ
学校は万能だと思っているのか、本来であれば親が子どもにしてあげなければいけないことまで、学校に要望してくるのがこちらのタイプです。例えば、「朝が弱いので先生、起こしてください」とか、「ゲームばかりしているので先生、怒ってください」などといった要望が見られます。下校後の子どもは、親の監視下にあるということを忘れている親が多いのです。
権利ばかりを主張し、常識やマナーのないタイプ
ニュースにもなっていますが、給食費未納問題が例に挙げられます。義務教育なのに給食費を払わなければいけないんだ!という主張です。また、下校時間が少しでも遅れると、「先生のせいで塾に遅れた」などと、文句をつけてくる親もいます。ささいなことで、教師のプライベートな時間に踏み込んでくる親もいるのです。最近、増えてきているのが、このタイプではないでしょうか。
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