【保育監修】公園での子ども同士のトラブルを未然に防ぐ三つの方法

保育記事監修者プロフィール:伊藤 先生のイラスト 伊藤美緒先生

保育士。学生時代に児童心理学を学び、幼少期の関わりがその後の人生を左右することに強い関心を持ち、自身の研究テーマとする。

3児の母で、長女の小受では全勝を果たす。現在6年目となる保育現場や幼児教室で本領発揮し、周囲から絶大なる信頼を得ている。

生活教育こどもと幼児園 http://kodomoto.tokyo/


子どもの喧嘩

一人で歩くことができず、主に室内で遊ぶことが多い新生児・乳児の時期から一転し、体を動かして活発に遊ぶことの多くなる3歳~6歳。成長の喜びを感じられる反面、自我や好奇心も強くなる年齢になり、公園など公共の場では子ども同士のトラブルも起こりえます。親として、事前に考えられるトラブル回避の方法をいくつか押さえておきましょう。

1番のトラブル防止策は「放置しない」こと

けんかをする子ども
子ども同士のトラブルに発展してしまうと、子どもの間だけで済まないことが往々してあります。また、子どもが加減を知らず大事に至ってしまうこともあります。このような事態を未然に防ぐためには子どもから目を離さないようにして放置しないことが大事です。

見ている「つもり」になってませんか?

公園でのトラブルの要因として最も考えられるのは、「ちょっと目を離したすき」におもちゃを取り合っていた、たたいていた、等というケースです。開放的な気持ちでのびのびと遊べる環境である公園で、3歳を過ぎるとより一層一人で遊べる幅が広がりより活発になります。歩き始めたばかりの頃は、心配で目を離せないという場面が多かったものの、いつの間にか「一人で遊べて安心」とつい油断してしまう場面が増えていませんか?親同士の会話やスマホに夢中、という時間が増えていないか見直しましょう。

「慣れ」に注意!気を引き締める意識

一瞬も目を離さないなんてことは、誰にでも不可能でしょう。しかし「一瞬のすき」は子ども同士のトラブル、けがだけに収まらないこともあります。せめて公共の場で遊ばせる時だけは、スマホはしまって親同士の世間話中も子どもから離れない距離にいる等、万が一何かあった時すぐに対応できるよう、常時アンテナを張っておきましょう。

放置しない1番の対策は、一緒に遊ぶこと!

遊んでいる近くで、常に座って見守る姿勢になっていませんか?子どもが遊びに夢中になれる場所だからこそ、ママはそばで見守りつつちょっと休憩、となってしまうのは決して悪いことではありません。でも、公園で一緒に遊ぶことで子どもと近い目線で楽しみを共有しながら、つい放置してしまったという場面を避けることもできます。一緒に走り回ることができなくても、ブランコや砂場遊び、ボール遊びやシャボン玉を使う等、子どもと一緒に楽しむ時間を意識的に作ってみてはいかがでしょうか。

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トラブルを事前に予測・回避するには

公園でサッカーをする子ども
子どもを放置しないようにすることがトラブルを防ぐ方法として有効ですが、片時も目を離さずにいるというのは事実上不可能です。仮に片時も目を離さずにいると、子どものストレスにもなりえます。このため、ポイントを絞って監視することが大切です。

成長過程に合わせて「安全を確保」

外の空気に触れ、思い切り体を動かして健康的に遊ぶことのできる公園では、さまざまな年齢や性格の子ども同士が自由に遊ぶことのできる環境であるため、協調性や発想力を養うことのできる場でもあります。しかしその反面、さまざまな成長過程の子どもたちが同じ空間で自由に動き回ることによるトラブルの危険が常に潜んでいるのです。小さい子が大きい子のまねをしてブランコから落ちてしまう等、周囲の子どもの遊び方に影響されることも視野に入れておくことがトラブル防止に役立ちます。

先回りのしすぎは返って逆効果!バランスを考える

危険を予測し回避することは当然大切ですが、ついついダメ出しが多くなっていませんか?「けがをしないように」と、年齢に合わせてある程度制限をかけることは必要です。しかし開放的な空間で制限が多くなってしまうと、窮屈感がストレスとなり、周囲へ八つ当たりしてしまったり、子ども同士の協調性や社交性を養う場を制限したりすることにもなりえます。あくまでも危険な使い方をしないための注意にとどめましょう。

制限をかけずに済む方法を考える

自分が持っていないおもちゃや道具を持って遊んでいる子がいると、自分も欲しいという欲が出てしまい、取り合いになってしまう場面が想定されます。そうなってしまう前に、他の子に貸してあげられないお気に入りのものは人前に出さない方が無難です。一緒に共有できるものとそうではないものの区別を付けることはシンプルですが手っ取り早い対策です。

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