保育園ポイント制が内包する矛盾点
一見、誰にも公平に思える保育園ポイント制ですが、実は、さまざまな矛盾点を内包しています。それは、設定されている判断基準項目と点数設定の不均衡に起因するものです。ここでは、保育園ポイント制の持つ矛盾点について、具体例をあげてみていきましょう。
保育園ポイント制の矛盾点【1】
親が病気で入院している場合や精神疾患を患っている場合は、保育園ポイントは、ほぼ満点が加えられます。一方、親が就労している場合、フルタイムで働いてやっと満点が加えられます。しかも、就労時間が減るにつれて、ポイントもどんどん減点されていき、パートタイムの場合はかなり低い点数になってしまうのです。つまり「病気の診断書のほうが頑張って働くよりもポイントが高い」という現象が起きてきます。確かに病気の場合は育児ができない状態ですが、働いている場合も育児ができないことには変わりがないのです。
保育園ポイント制の矛盾点【2】
保育園ポイント制の矛盾点のひとつに、「自営業は満点がそもそもとれない」ことがあります。特に妻が夫の自営業を手伝っている「協力者」の場合、サラリーマンと同じフルタイムで働いていても、はじめから満点はもらえない設定です。同じ時間働いて同じように子どもの保育ができない状態にも関わらず、はじめからマイナスポイントになっているというのは、矛盾点だと言えるのではないでしょうか。
保育園ポイントのために離婚する人もいる厳しい現状
不認可保育園は保育料が割高で、子どもを預けてママが働いても手元にいくらも残らない、というケースも珍しくありません。そこで、どうしても認可保育園に入りたいけれど、保育園ポイント制ではどう考えても許可が下りそうにないと考えあぐねた結果、満点のポイントがもらえるよう「離婚」してしまったという話も聞きますが、そうせざるをえない厳しい状況があるのも確かです。
おわりに
保育園ポイント制の高い壁に阻まれて、子どもが入園できずに働くことができない。そのような苦しい状況に追い込まれる人がひとりも出ないように、待機児童問題の解決と同様、保育園ポイント制の早急な改善対策が望まれます。
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22歳17歳10歳三人の子持ちママ。恋愛小説や趣味で育児4コマ漫画を描いてます。
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