自立の芽生え 大人になる準備のために
周囲から子ども扱いされ、保護されることを一層好まなくなる年齢です。まさに自立心の現れですが、とはいえまだまだ子ども。親との関係は、友達同士の関係はどのように変化するのでしょうか。また、親はどんな距離感で接したらよいのでしょうか。
9歳と大人との距離とその特徴とは
大人から自立したつもり、の9歳。一人前の意見を持ち、時には大人に正面から意見してくることも出てきます。親や教師を見る目は公平で鋭く、正確です。
指摘された間違いを認めることができ、みあった罰を受けることができることも成長の現れです。その場合は同じ悪事を働いたきょうだいや友達に対し、公平に責任が降りかかることを望み、問題の発端が誰かということを強調します。
誰が悪い、に敏感なので大人は一方的な判断で決めつけてしまうことがないよう、注意しましょう。社会に出ていく準備期間です。狭いコミュニティー内でも糾弾されることはとてもつらいということを理解してあげるとよいのではないでしょうか。
友達との関係は?異性への気持ちの変化は?
9歳が大人への転換期といわれることに、異性への意識の変化があります。この頃になるとこれまで一緒に遊んでいた友達も、誰からともなく同性同士にまとまっていくことが多く、同性ならではの気持ちを共有します。
男子はまだ先ですが、女子は身体的な第二次性徴の兆候が現れる子もいて、より一層男女の違いを意識します。コミュニケーションは複雑になり、ささいなことからトラブルになることもありますが、深刻なことにならないうちは見守っていてよいでしょう。
あまりに悩んでいるような時は違うコミュニティー、居場所を用意してあげることで気持ちが落ち着き、もとの場所でも次第に自分の存在感を発揮できるようになることもあります。
信頼されることが大好き 自分の力で
自分の力をためしてみたい年齢です。自立したい気持ちはあるけれど、果たしてどこまで通用するのかやってみたいと思っているころです。
帰りが遅くて帰宅後どこに行っていたか聞くと、行ったことのない距離まで足を伸ばしていたり、知らないうちに友達と約束をしてお宅にあがりこんでいたり、とひやっとすることも。本人は大人のように自分の判断で行動を決めているつもりです。
頭ごなしにしからずに、フォローに回るようにしましょう。成し遂げた経験を褒めることで力がおのずとついてきます。いざという時の連絡手段や、事前に報告をするなどのルールを普段から決めておくことでひやり体験を減らすことができるでしょう。
何よりも認められたい気持ちが強いので、この時期に失敗も成功も数をこなすことはどれもよい経験になります。
おわりに
9歳は子どもと大人の転換期ともいわれています。今まで大人の保護のもとにいた子どもとして守られる存在だったところから、自分の足で一歩踏み出す歳です。
ここからは失敗をしながら自分で解決していく場面もあり、大人はなるべく手を出さずに見守るスタンスでいたいものです。今後の成長の大きな基礎となる年齢なので小さなことでもいろいろな経験を積んでほしいですね。
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12歳9歳2歳の三兄弟のママです。男三人の子育て楽しんでいます。
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