9歳の子の発達・成長・発育など特徴まとめ

9歳の発達

9歳というのは応用の歳、成長の過程の転換期です。8歳までに作ってきた基礎を生かして応用していくことができる年齢、それが9歳にあたります。

8歳までどんどんできることが増えてきた様子と比べると、ひとつひとつの水準が高まる時期といえそうです。具体的にはどんな様子なのか、心の変化、体の変化、親や友達を取り巻く周囲との関わり方の変化について調べてみました。

9歳の体の変化ってどんなもの?

身体の変化

9歳になると体はますます丈夫になり、運動能力の面でも単純な動作だけでなく、複雑な動きができるようになります。ダイナミックな動きから細かな動きまで、幅の広い動作ができるようになり、学校の科目でも体育、図工などの教科でその成長を見ることができます。

9歳の身長・体重はどれくらい?

男の子 女の子
2020年 2021年 2020年 2021年
身長 134.5cm 133.8cm 134.8cm 134.1cm
体重 32.0kg 31.3kg 31.1g 30.6kg

9歳ころにはどんなことができるようになるの?

9歳になるころにはこれまでの運動能力とは違う分野が伸びてきます。瞬発力やバランス感覚といった部分が充実してくるので自転車も安定して乗れるようになり、並走していてひやっとすることも徐々に減ってきます。

電車などに乗っていても少しの揺れでは転ばないように自分でバランスをとるなどできるようになり、行動を共にしていても始終世話を焼く必要はなくなってきます。

体の柔軟性も高まり、思い切り体を使った遊びが楽しい時期でもありますね。

これまでできなかった細かいことができるようになる

手先が器用に動くようになり、細やかな動きが可能になります。小さいものを直したり、靴ひもを結んだり、とこれまで大人の手を借りていたことができるようになります。

時には大人に教えてもらうわけではなく友達同士で教えあったりして新しい技術を獲得してくることも。料理に興味を持つ子には一緒に台所に立つと簡単な包丁の使い方や火の点火などができるようになります。

大人の領域に入ることを好む時期なのでお願いしたら喜んでお手伝いに参加してくれるでしょう。

生活面の変化はあるの?学習面は?

日々できることが増え、要領がよくなってくるので生活習慣は崩れがちです。宿題は後回し、テレビが終わるまでお風呂に入らない、などと理由をつけては自分の意向を通そうと画策します。

大人に指示をされると過剰に反発したり、ごまかすような言動があったりと、面倒な反応を示すことも出てきます。

学習面でもただの計算ドリルや漢字練習だけでなく、自由課題などに取り組むような姿勢を見せる一方で、手をぬいたり虚偽の申告をしたりというギャングな一面も。

親はいちいち疲れることが多いですが、成長の過渡期なのでどんと構えてあまり相手にしないでいてもよいかもしれません。

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見えないものが見えてくる??イメージが広がる9歳

時間の自己管理

これまでは目の前で起こることを把握するということをしてきた子どもたちですが、9歳になると想像力の扉が開きます。見えないものとは、時間・論理・心理などがこれにあたります。具体的にはどんな様子か見ていきましょう。

9歳から取り組む時間の管理

時間の管理はこれまでは親がしてきたかと思いますが、9歳になると予定を理解し、こなすことができるようになってきます。今日の予定は何時から習い事があって、何時には家に帰ってきてね、などと話しておくと実行に移すことができるようになります。

これまでもそういった場面は見られたかもしれませんが、9歳は移動時間や滞留時間など、この時間につくために何時に家を出るべきか、など「見えない時間」が見えてくるようになります。

時間の管理は経験を積むごとに育つ部分でもあるのでまずは日々の予定を伝えるところから始めると取り組みやすいでしょう。

抽象的な概念を理解する?9歳の脳

9歳ころから人は具体的思考から抽象的思考を理解するといわれています。抽象的思考とはなにか、というと、抽象的な言葉を聞いてイメージを思い浮かべられることなどがそうです。語彙(ごい)力が増え、例えば「善」と聞いて具体的な行動をイメージできたりすることです。

これにより大人との会話も一段ステップアップします。思考回路が複雑になることで、問題を自分で見つけて解決に取り組む姿勢が見られるのもこの頃です。自主性を育てるチャンスなのでどんどんやらせることも大事ですね。

自分と他者の違いに気づき不安に

9歳は自分中心の世界から抜け出し、他者の存在、他者との関係を意識し始める歳です。自分と他人の違いを感じ、不安やストレスを感じます。大人のほうも大人の意見だけ一方的にぶつけるのではなく、本人の気持ちをひきだすように努めるとよいかもしれません。

大人は子どもを管理する立場から、一歩先輩という立場に立って、経験のまだ浅い子どもたちの手助けをするような気持ちで接すると、子どものほうも受け入れやすいかもしれません。

自立心も育ってきているので上から目線の命令などにはかえって反発することもあり、衝突してしまうとだんまり、なんていうことも。

本人が不安の正体に気づいていないので、「こんなところが不安なの?」とか、「こんなふうにできないって感じる?」など、代弁してあげて様子を見ることが有効な時もあるでしょう。

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