子どものわきが、どう対策するのがよい?
わきがは体質的なもので仕方のない現象なのですが、子どもの場合は対策を誤ると深刻な二次障害へとつながる恐れがあります。わきがに対する理解が浅く、また精神的にも未熟な子どもたちの場合、においがいじめの原因となったり、それがもとで本人が大きなコンプレックスを抱えてしまったりすることも十分に想定できる事態です。深刻すぎるコンプレックスはやがて自己認識のゆがみへとつながり、うまく人と関われなくなってしまうこともあり得ます。そのようなことにならないためにも、大人が適切なわきがへの対策を指導する必要があるといえるでしょう。
わきがを理解し、まずは清潔にすること
なにかが悪いのではなくわきがという一つの体質であること、誰にでもある体臭の一種であり特別なものではないことなど説明し、理解するようにするとよいでしょう。その上で、においのもとの細菌を繁殖させないよう、日ごろから清潔を保持するようにこころがけます。しかし過度なせっけんの使用やゴシゴシ洗いは逆効果。そのわけは、皮膚の上にいる常在菌を落としすぎてしまうからなのです。皮膚上の常在菌の中には、皮膚の清潔を保持するためにある程度の数はいたほうがよいタイプのものもあります。それを落としすぎてしまうことで、わきがのにおいがより強くなってしまうこともあるので注意しましょう。
食生活や衣服の見直しをしてみる
脂質の多い食品や肉類中心のたんぱく質摂取などいわゆる欧米型の食事は、アポクリン汗腺から分泌される脂質やたんぱく質の量や濃度に影響します。分泌量が多くなると細菌への分解も一層進み、その結果においも強くなります。育ち盛りの子どもの食事なので過度の節制はまた問題ですが、植物性のたんぱく質に代替したり、和食も取り入れたりするなど工夫するとよいでしょう。また衣服も重要です。通気性がよく汗を吸う素材やデザインを選ぶことで、脇の下の清潔が保たれます。
病院で治療できるということを知る
家庭では体毛の処理や清潔にすること、制汗剤の使用などで対策し、それでもどうしてもにおいが気になるという場合は病院へ相談するのがよいでしょう。わきがに関しては、病院で手術をはじめとしたさまざまな対策が受けられます。わきがの程度や年齢によって、医師が適切な方法を選択してくれますし、相談にものってもらえます。受診する科は皮膚科または美容形成外科などになります。
おわりに
わきがは遺伝性のものであり、そのため子どもにその遺伝子が引き継がれていれば当然わきがになります。そしてその発生のメカニズムから、成長とともににおいが現れます。その時期は個人差があるものの早まっていることもわかりました。デリケートな事柄だけに、わきがのことをよく理解し、早めに対策してあげることが、子どもの心をも守ることにつながるのかもしれません。
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