赤ちゃんは枕を必要としないといわれています。月齢が低いほど布団で横になっている時間が多い赤ちゃん。枕がなくても快適に眠れるものなのでしょうか。赤ちゃんのときには不要なのだとしたら、枕が必要になってくるのはおよそいつごろからなのでしょうか。赤ちゃんの枕について、使いたい年齢や選び方のポイントをご紹介します。
赤ちゃんに枕が必要になるのはいつごろ?
寝ている間の姿勢を保つために大切な役割をする枕。しかし、赤ちゃんは枕を必要としません。赤ちゃんと大人とでは背骨の形状が異なるからです。ただ、成長にともなって徐々に枕が必要になってきます。赤ちゃんの成長と枕の必要性についてみていきましょう。
赤ちゃんのときは、枕はなくてもよい
枕は寝るときに頭や首を支えるために使われます。寝ている状態でも背骨がS字カーブを保てるようにするためです。布団に横になると、重みで頭が沈み込んでしまい、首の骨や周りの筋肉に負担がかかってしまいます。そのため、布団と首のカーブとの隙間を枕で埋め、頭や首を支えて姿勢を保ちやすくする必要があります。しかし、赤ちゃんの背骨はまだS字ではありません。ママの胎内で丸まった姿勢をとっていたときのように、緩やかなC字状になっているのです。首のカーブはまだそれほど大きくはなく、敷布団の沈み込みだけで十分に頭や首が支えられてしまいます。赤ちゃんの段階では姿勢を保つための枕を必要としないのは、そのためです。
必要になるのは活発に歩くようになってから
枕が必要になるのは、3〜4歳ごろから。直立歩行が安定してきて、背骨が徐々にS字を描くようになってきてからです。緩やかなC字カーブを描いていた赤ちゃんの背骨は、歩き始めるくらいの時期から徐々にS字カーブを描くようになっていきます。背骨のS字カーブが完成するのはおおよそ13歳ごろです。枕は、3〜4歳ごろに低い枕から使い始めるのがよいようですが、寝ている間に活発に動く子もおり、枕をするのを好まない子もいます。子どもの体格や気持ちに合わせ、S字カーブがしっかりとしてくる5〜7歳ごろや、完成に近づいてくる10歳ごろから枕を使い始めるという子も多いようです。
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赤ちゃん用枕はどんな目的で使うの?
赤ちゃんに枕は不要とはいっても、枕を使うことはあります。ただし大人用の枕のように、頭や首を支えるためではありません。主に、赤ちゃんの吐き戻しを防ぐため、赤ちゃんの頭の形を整えたり向き癖を緩和したりするため、の二つの目的で枕が使われています。
赤ちゃんの吐き戻しを防止するため
赤ちゃんは飲んだ母乳やミルクをしばしば吐き戻ししてしまうことがあります。これを防ぐのに効果があるといわれているのが、吐き戻し枕などを使って頭を少し高くした状態にすることです。吐き戻し防止枕は、頭や首だけでなく胴の部分までを広く支える形になっていて、緩やかな傾斜がついています。頭がやや高くなった姿勢を保ち、赤ちゃんの吐き戻しや鼻づまりを防ぐサポートをしてくれます。使っているうちに赤ちゃんがずり落ちてしまうことがあるために、枕と首の間にタオルを丸めて入れて首を安定させてあげたり、タオルを使って滑りにくくしてあげたりするとよいようです。
赤ちゃんの頭の形や向き癖を改善するため
向き癖のある赤ちゃんの場合、どちらか片側ばかりを向いて寝ているために頭の形がゆがんでしまうことがあります。ほとんどの向き癖は1歳半ごろまでには改善し、頭の形も成長とともに均等に広がるといわれますが、中には治療を必要とする重度のゆがみが生じることもあるために、寝かせ方を工夫することが必要です。頭の形を整えたり向き癖を改善したりするためによく用いられているのがドーナツ状の枕です。枕の中央にある穴やくぼみが、赤ちゃんの後頭部に圧が集中するのを防ぎます。
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メンタルコーチとwebライターの兼業をしている40代ワーママです。夫と息子との3人家族。東京生まれ東京育ちの大阪府民です。電車と食べることとヘンテコな踊りと絵本が大好きな、まもなく5歳の息子のお蔭で親として日々成長中です。息子が寝る前に習慣としてつづけてきた絵本の読み聞かせが、もうすぐ通算650冊になります。
Mme_barbon(マダムバルボン)は息子が好きだった絵本『ワニのバルボン』シリーズが由来です。
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