同じ日に生まれた双子は、どちらが上の子か気になりますよね。実は、双子の場合は生まれてきた順番で上か下かが決まると言われているのです。今回は、双子はどちらが上の子かというテーマで、詳しく解説していきたいと思います。
双子の上は生まれた順番で決まる?
それでは早速、双子の上か下かは生まれた順番で決まるのかというところから、詳しく解説していきましょう。実は、自然分娩か帝王切開かによっても、生まれてくる順番は変わります。
自然分娩で生まれた双子の場合は?
自然分娩で生まれた双子の場合は、お母さんのお腹から先に生まれた子が上、後から生まれた方が下となっています。そのため、生まれた時刻が早い方が上の子という事になります。お母さんのお腹から、一足先に外の世界を見た方が兄や姉になるのですね。
帝王切開で生まれた双子の場合は?
実は、帝王切開で生まれた場合も、先に外の世界に生まれてきた子が上になります。
通常、帝王切開の場合も、お腹の下にいる子から取り出すことになっているので、自然分娩の時と生まれてくる順番は同じになります。ただし、赤ちゃんの状況によって、手術でお腹の上の子を先に取り出すこともあるので、その場合は先に生まれてきた子が上の子という事になるのです。
昔と今では双子の上の子の順番は違った?
現在では、先ほど解説した通り、先に生まれてきた子が上の子という事になりますが、実は昔は逆だったという説があるのです。1874年の太政官布告の前には、先に生まれてきた子が下の子で、後から生まれてきた子が上の子でした。
これには、様々な説がありますが、1つには先にお母さんのお腹の中に入った子が、お腹の奥にいるはずだと考えられていたからです。このように、時代の変化と共に双子の順番に対しての考え方も変化してきているのですね。
合わせて読みたい
双子の順番でどちらが上かは法によって全国一律
双子のどちらが上かは、色々と諸説がありますが、それぞれにバラバラだと不具合がありますよね。そのため、それまでの慣習による兄姉の決め方を法によって全国一律に統一しました。ここでは、その部分を詳しく解説していきましょう。
双子のどちらが上かが法によって定められた
1874年(明治7年)12月13日に、「双子の場合は、先に生まれた方を兄や姉とする」という太政官指令が出されました。
それまでの慣習による双子の順番の決め方を、全国一律に統一したものですが、長年の慣習はそう簡単には変えられず、順番が統一されない事例もまだまだ多かったようです。そのため、1898年(明治31年)10月12日に、司法省民刑局長が「出生ノ前後」をもって、順序を定めるように再度通達を出したことから、徐々に法によって統一されたと言われています。
新しい戸籍法によって決め方が全国一律となった
昭和23年1月1日に、新しい戸籍法が施行され、双子の兄や姉の決め方が全国一律となりました。
新しい戸籍法では、子どもが生まれると以下の定めがあります。
- 14日以内に出生の届け出をしなければならない
- この届け出には、出生の年月日時及び場所が記載されていなければならない
- 届け出には、医師あるいは助産師などによって作成される出生証明書を添付しなければならない
これにより、長い年月を経て、1874年(明治7年)12月13日に出された、「双子の場合は、先に生まれた方を兄姉とする」という太政官指令が確実に履行されるようになったのです。
親にとっては双子の順番はどちらでも良い
このような法律によって、双子の順番による上の子の決め方が統一されましたが、実際に双子の親にとっては、どちらも可愛い我が子です。
特に双子の場合は、上でも下でも生まれてくる時間は1分程度しか違わず、差をつけること自体に抵抗がある親も多いようです。法律的には生まれてきた順番で、上の子と下の子の区別が付きますが、親にとってはどちらが上でも良いという意見が多いですね。
合わせて読みたい
福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。