かつて「胸の形がくずれるから母乳はあげていない」そう発言して物議を醸した芸能人がいました。授乳をしなければ本当におっぱいの形はくずれないものなのでしょうか?おっぱいの形を保つ鍵となっているのは、おっぱいの中にあるクーパー靱帯(じんたい)といわれる器官です。おっぱいの形がくずれるメカニズムとくずれないための対策をご紹介します。
おっぱいの形がくずれる原因とは?クーパー靭帯との関係は?
おっぱいの中にはクーパー靭帯(じんたい)と呼ばれる器官があり、これがおっぱいを上向きにひっぱりあげる役割をしています。このクーパー靭帯がさまざまな要因により伸びたり、切れたりすることが垂れてしまうおっぱいの最大の原因となるのです。それではクーパー靭帯とはどのようなもので、どんな要因により損傷を受けるのでしょうか。
クーパー靭帯の損傷がおっぱい下垂の原因
クーパー靭帯は、おっぱいの中にある脂肪や乳腺を支える役割をしているコラーゲン線維のこと。1本の太い靭帯があるというわけではなく、細い線維がおっぱい中に張り巡らされた状態になっています。このクーパー靭帯は伸びたり切れたりすることがあり、一度そうなってしまうと元にはもどりません。つまり下垂を防ぐためにはクーパー靭帯を損傷させないようにすることが大切です。
加齢と重みでクーパー靭帯は伸びたり切れたりする
クーパー靭帯が伸びたり切れたりしてしまう要因のひとつに加齢とおっぱい自身の重みがあります。加齢が進むと、あらゆる場所がたるみやすくなるのと同様にクーパー靭帯もたるみやすくなります。また普段からきちんと合ったサイズのブラを正しくつけていないと、クーパー靭帯はおっぱい自身の重みによって伸びる恐れがあります。
強い刺激でクーパー靭帯は伸びたり切れたりする
クーパー靭帯は強い刺激によっても損傷を受けます。スポーツブラで対策をせずに激しい運動をして、おっぱいが激しく上下に揺さぶられたり、よかれと思ってしたマッサージがクーパー靭帯の損傷につながったりすることも。授乳時期のおっぱいマッサージが不可欠な人もいるでしょう。クーパー靭帯に限っていえばあまりいいことではないようです。
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妊娠・出産・授乳期のおっぱい(クーパー靭帯)に起こること
妊娠時・出産そして授乳・卒乳とママのおっぱいは大きく変化します。この大きな変化が、おっぱいの形がくずれる原因となるわけです。ここで注目したいのがおっぱいの変化は授乳時に限ったことではないということ。つまりまったく授乳しないからといっても変化するかもしれないのです。
おっぱいは妊娠中から大きくなる
おっぱいの変化は妊娠中から始まります。個人差はありますがブラのサイズが2つ以上あがる人も。この時期、大きくなっていくおっぱいにきちんと合ったサイズのブラをつけないと、前記したとおりおっぱい自身の重さでクーパー靭帯が損傷する可能性があります。また産後すぐは授乳の有無にかかわらずおっぱいは張り、適切に対処しないと乳腺炎となる恐れがあります。
授乳によってくずれるといわれる理由
なぜ授乳によっておっぱいの形がくずれるといわれるのでしょうか?授乳期のおっぱいは、赤ちゃんが飲む前の張った状態と飲んだ後のしぼんだ状態を授乳のたびに繰り返します。この時の変化がクーパー靭帯に影響を及ぼす場合があるのです。また授乳時の姿勢やホールド力のないブラの使用でおっぱいに大きな負担がかかることもあります。ただしムリに締め付けのきついブラをすると乳腺炎のリスクが高まりますので注意が必要です。
くずれ方は個人差によるところが大きい
授乳した人はすべておっぱいの形がくずれるかというとそうではありません。これには非常に個人差があり、ほとんどくずれを感じない人、卒乳後しばらくはしぼんだ感じがしても、時が立てば張りを取り戻した人もいます。反対に諸事情によりほとんど授乳しなかった人や、極端にいえば出産経験のない人の中にもおっぱいのくずれが気になる人はいるのです。
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7歳の男の子と4歳の女の子の母です。試行錯誤の子育てですが、子ども達に成長させてもらっています。
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