結婚後の大きな問題のひとつ、嫁姑問題はどの家庭でも多少なりともあるものですよね。「これって嫁いびり?」と、姑のちょっとした言動に引っ掛かりを感じたことのある人もいるはずです。今回は、姑の嫁いびりする心理的要素と対処法について、ご紹介します。
嫁いびりだと感じる姑の言動とは
嫁いびりとは、姑が嫁に意地悪をして苦しめることのことですが、実際に姑のどのような言動が嫁いびりになってしまうのでしょうか?まずは、嫁がいびられたと感じることについて、さまざまなケースを見ていきましょう。
家事は姑の方が上だと思っている
夫の実家に帰省すると、決まって夫の好物や自分の得意料理を出してくる姑。「〇〇(夫)は昔からこれが好きだから」と、夫の好物は自分の方がよく知っていることをアピールしてくるのは、嫁より自分が作る料理の方がおいしいといわんばかりの行動ですよね。また逆に、姑が家に来たときは、嫁が作った料理には進んで箸をつけようとしない姑も多いようで、嫁としては自分の料理が気に入らないのだと傷ついてしまうこともあるようです。
自分の趣味を押し付けてくることも
姑と嫁の趣味が異なるにも関わらず、洋服や小物など、姑の趣味でプレゼントしてくることがあります。例えば、姑好みの絵を持ってきて家に飾ろうとしてきたり、誰がどう見ても似合わないのに「〇〇(嫁)さんには、これが似合うと思って!」と、姑の趣味だけで服を贈られたりしたら、困ってしまいます。姑は「あなたのためを思ってしてあげているのに」という気持ちを持っていますから、嫁が嫌な顔をしたところで効果がないことも多いです。
嫁の前でほかの家の嫁を褒める態度をとる
「あそこは突然伺っても、いつもお嫁さんがお茶を出してくれるのよ」「あそこのお嫁さんは介護の仕事をしているから、〇〇さんは将来も安心だわ」など、嫁と他人を比較してくる姑もいます。夫に兄弟がいる場合は、義兄弟の嫁と比べられることも多いようで、「○○さんは気が利くのにあなたは気が利かないわね」と、嫁が肩身の狭い思いをさせられることも。もちろん姑が嫁を褒めることはなく、自分に対する嫌みなのかと感じて憂鬱(ゆううつ)な気持ちになってしまいます。
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嫁いびりをする姑の心理とはなに?
姑からの嫁いびりに日々ストレスを感じている方も多いですよね。しかし、姑は嫁のことは嫌いでも息子のことは愛していますから、嫁いびりを息子に気付かれたくないと思っているはず。それでも姑が嫁に対して厳しい態度をとってしまうのには、どのような理由があるのでしょうか?ここからは、姑の心理的な要因を探っていきたいと思います。
自分も姑にいびられていた過去がある
嫁いびりをしてしまう要因のひとつに、義母自身が若い頃に姑からひどい仕打ちを受けていたということが考えられます。昔は結婚すれば夫の実家で同居し、家事や育児は全て嫁がやることが当たり前で、自分の親に頼ることもできない風習があったものです。しかし、現代の嫁は家事や育児をするにしても便利な家電がありますし、育児が大変なときは自分の親に頼ることもできます。自分の嫁時代と比べて優遇されていると感じてしまうことから、嫁のことをよく思えないのです。
息子を取られたくなくて対抗してしまう
嫁の容姿や性格などを観察している姑は多いです。この行動は、息子の嫁としてふさわしいかどうかチェックしており、嫁の気に入らない点を挙げては文句をいってくることも。母親からすれば、息子はいくつになってもかわいいものです。姑からすれば嫁は自分の息子を奪っていった存在ですから、そんな相手に優しく接することができないというのはある程度仕方のないことなのかもしれません。息子との関係が変わってしまうことに、寂しさを感じてしまうがゆえの行動だといえますね。
嫁への接し方が分からない姑もいる
嫁のことが嫌いなわけではないのに、ついそっけない態度をとってしまう姑もいるようです。子どもが息子しかいない姑に多いのが特徴で、嫁(娘)に対してどのように接すればいいのか分からず、遠慮してしまうことが原因です。この場合は、姑の方が嫁から嫌われるのを恐れていることもありますので、義母の態度がよそよそしい、そっけないと感じている人は「お義母さん〇〇しましょうか?」など、嫁の方から話しかけると良いかもしれません。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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