子どもの歩む道を親が地ならし。カーリングペアレントとは

カーリングペアレント
カーリングペアレントとは、スポーツのカーリングが由来になった言葉です。日本でも冬季オリンピックで注目され、人気になったスポーツですね。しかし、カーリングペアレントとなると、あまりよいものではありません。その実態や、子どもに及ぼす影響について解説します。

カーリングペアレントの実態

過干渉な親
カーリングは、氷のうえをツルツルに磨き、ストーンを目標の位置に置くようにすべらせて点数を競う競技です。カーリングペアレントは、競技と同じように、子どもの歩む道を地ならしし、ピカピカに磨いて準備をしてやる親をさします。ストーンが子ども、ストーンを投げる選手や氷上をブラシでこする選手が親、というわけです。

つまずきや失敗を許さない

カーリングペアレントは、自分が悪いことをしているとは思っていません。むしろ、子どものため、よかれと思って行動しています。子どもを後押しし、障害物を取り除き、人生の目標に向かって着々と進めるように手段を講じているのです。「失敗したらかわいそう」という気持ちが強い親が多いようです。しかし、それは反面、「子どものつまずきや失敗を許さない」というメッセージでもあります。そのため、子どもが親の深層心理にある無言のプレッシャーを感じ、ストレスになることも多いのです。

親の思い通りの進路を設定

何より問題なのは、子どもの希望をくんでの行動ならまだしも、時に親の思い通りの進路を設定してしまうことです。子どもにとっての幸福は、親が考える幸福とは違うかもしれないという可能性を受け入れられず、わが子をストーンのように扱ってしまいます。表面的にはかいがいしく子どもの世話をやくため、「子どもの教育に熱心なよい親」「少し過保護な親」と認識されがちです。しかし、中身は強権的な親とあまりかわりません。

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カーリングペアレントの弊害

過保護
カーリングペアレントは、愛情深く優しい親に見えます。もちろん、子どもへの愛情にあふれていることは間違いないでしょう。しかし、子どもの成長には少なからずよくない影響が出ると考えられています。

自分の頭で考えられない・我慢ができない

カーリングペアレントが地ならしした道を歩くことになれてしまうと、子どもはアクシデントに対応できなくなってしまいます。予定された歩きやすい道しか歩いていないので、突然イレギュラーなことが起こったとき、自分の頭で考えて判断することが難しいのです。また、物事がスムーズに進むことが当たり前になっていると、我慢ができない性格になりがちです。うまくいかないことがあると、イライラして怒ったり、どうしていいかわからなくて突然キレたりしてしまうこともあります。

自立心が育たない

子どもにとって一番問題なのは、自立心が育たないことです。お膳立てをしてもらうばかりでは、自分で考え、行動し、問題を解決しようという意欲が育ちません。困難なことに挑戦しようという気持ちもわきません。カーリングペアレントの子どもは常に、「お前は親に準備してもらわないと何もできない」と深層心理にすり込まれている状態だからです。表だって押さえつけられれば、子どもも反抗のしようがありますが、優しく手助けされるとなかなかその手を振り払えないものです。子どもはいつの間にか、親の顔色をうかがって生きようとしてしまいます。

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カーリングペアレントにならないために

適度な距離
親がいつまでも元気で子どもの側にいられるとは限りません。子どもはいつか親と離れ、大人になり、自分の人生を歩むわけですから、本当の意味で生きる力をつけてあげることが、親としてできる最善の教育です。カーリングペアレントにならないために、子どもに対する愛情の使いどころを考える必要があります。

親が「待つ」「我慢する」ことが大事

まずは、親が「待つ」「我慢する」ことです。子どもが小さいうちは、なんでも親がやってやるほうが早いし、上手にできます。特に、2歳から3歳ごろのイヤイヤ期は、自我が芽生えてなんでも自分でやりたがる時期。この時期をうまく乗り切ることが、カーリングペアレントにならないための最初の試練です。ただし、幼い子どもは自分でもわけがわからなくなってしまうことがよくありますから、親が助け船を出すタイミングを見極めることも大事です。5、6歳になったら、親がじっくり待って、手や口を出すのを我慢する機会を増やしていきましょう。

あそびのなかで心を鍛える

困難なこと、失敗するかもしれないことにチャレンジしたいと思えるのは、どのようなときですか?大人でも、難しいことや失敗を恐れる気持ちはありますよね。大人でも、子どもでも、積極的に自分からチャレンジしたいと思えるのは、楽しいこと、好きなことをしているときです。子どもにとって、それはあそびの時間です。ひとりあそびや友だちとあそぶなかで、失敗したり、解決できないことにぶつかったり、自分のやり方を試してみたり、さまざまな体験をして、心が鍛えられます。好きなことなら、多少の困難や挫折も乗り越えていこうという気力が生まれます。子どもの好きなこと、あそびを大事にしてあげてください。

おわりに

カーリングペアレントと似ている言葉に、ヘリコプターペアレントがあります。これは、子どもの緊急事態にどこでもかけつけて救助する親のことです。どちらも、キーワードは「過保護」と「過干渉」です。親の愛情がわかるだけに、思春期や成人後に、子どもは罪悪感に苦しめられることになります。愛情の方向を間違わないように、子どもとの向き合い方を考えていきたいですね。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。ご了承ください。

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