妊娠中でもできる出生前親子鑑定
DNA親子鑑定は意外と簡単にできることが分かりましたが、出産後に子どもと父親に親子関係がないと分かれば大問題です。そのようなことを防ぐために、近年では医療技術の進歩により、妊娠した段階で胎児とのDNA親子鑑定ができる『出生前親子鑑定』が話題になっています。一体どのようなものなのでしょうか?
出生前親子鑑定ってどういうもの?
出生前親子鑑定とは、妊婦である母親の血液を使って胎児のDNAを解析し、男性のDNAと照合して判定するというものです。個人差はありますが、一般的には妊娠8〜10週目くらいから母親の血液中には胎児のDNAが確認できるようになることが判明されています。鑑定に必要なのは採血のみですから、母体への影響もありません。鑑定を受けるには、インターネットでサービスを提供している鑑定会社を探し、送られてくる検査キットを用います。
出生前親子鑑定の検査方法や費用は?
出生前親子鑑定は、母親の血液に含まれる胎児のDNAを検査する方法ですので、採血をする際は必ず病院で行ってください。まれに検査中に胎児のDNAの不足が原因で鑑定ができない場合があるようですが、再度採血を行って検査をしてくれる会社がほとんどです。鑑定にかかる費用は15万〜20万円で、結果は数日〜2週間程度で分かります。一般のDNA親子鑑定に比べたら高額ですが、出生前に知ることができるというのは、女性にとって少なからずメリットになるのではないでしょうか。
男性側に秘密で受けることはできる?
母親は検査に血液が必要なのに対し、男性は通常の親子鑑定と同じで口内上皮を取るという簡単なもの。また、男性の使用済みの歯ブラシや毛髪などでも受け付けている鑑定会社もあるため、男性側には一切知られず検査を受けることも可能です。ですが、どの会社も『男性側の同意が必要』と注意書きがされていますので、望まない妊娠をしてしまったなどの理由でない限りは、パートナーと相談して検査を受けることが望ましいでしょう。
おわりに
夫婦間のトラブル以外にも、検査を受けたい理由はさまざまあると思いますが、もし一人で悩んでいるのなら、これを機に検査に踏み切ってみてもいいかもしれません。少しでも早く精神的な不安を取り除くことが、子どもとの明るい未来につながるのではないでしょうか?
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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