母親を大切にするのはすばらしいことです。しかし、母親に対して、異常なほどに愛を注いでしまう「マザコン夫」と結婚してしまうと、さまざまな苦労がつきまとうことが多いといわれています。ここではマザコン夫の特徴と、マザコン夫を変える三つの方法について、ご紹介します。
マザコン夫の特徴とはどういうもの？
男性にとって、母親は特別な存在です。母親は、男性が初めて出会う異性でもありますし、母親を理想の女性のタイプとして、無意識のうちに重ね合わせてしまうことも多いといわれています。しかし、母親に過剰なほど愛情を注ぎ、結婚しても誰よりも絶対的な存在として母親に依存しているのなら、マザコン夫の可能性が高いといえます。
母親の意見がすべてだと思い込んでいる
マザコン夫は、自分の母親の意見を、絶対的に信じているケースが多いものです。いくら自分の母親だといっても、彼女の考え方が正しいか正しくないかの判断は、一般的にできるものですよね。しかし、マザコン夫は、冷静に母親の意見を理解することができません。母親のいうことはすべて正しいと主観的にしか捉えることができない傾向にあります。そのため、妻が母親と異なる意見を持っている場合、一方的に否定したり、「母親の方が正しい」と言い張ったりする夫もいるといわれています。
妻に相談するより、母親に相談してしまう
独身の時なら、心配事を母親に相談することもあるでしょうが、結婚したのなら話は別になってきます。夫も妻も独立した世帯になるわけですから、悩み事があった時は、まず自分のパートナーに相談し、一緒に問題を解決する姿勢がベストだといえます。しかし、マザコン夫にとっては、自分の妻より、母親の優先順位が上になっているケースがほとんどです。会社や家庭のことで悩むと、妻より先に母親に相談するという特徴があります。
母親がすべての理想となっている
マザコン夫は、妻に「うちの母親は、お前のように○○はしない」とたびたび言い出すことがあります。マザコン夫にとって、母親は自分の希望をすべて満たしてくれる存在となっており、理想の女性像と化している場合も少なくありません。しかし、母親と妻は別の人間であり、同様の言動を取ることができるわけはありませんよね。いつも夫の母親と比べられると、妻の気分も良いものではありませんし、それがきっかけとなって、夫婦間のけんかが起こることもめずらしくないといえるでしょう。
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マザコン夫が誕生する背景を知る
マザコン夫に悩む妻は、少なからずいることでしょう。しかし、マザコン夫は生まれた時からマザコンというわけではありません。大人になる成長過程でさまざまな環境が、マザコン夫を作り出すといわれています。マザコン夫になってしまう原因とは、どのようなものがあるのでしょうか？
過保護や過干渉のもと、育てられた
マザコンになる男性は、育った家庭環境に影響することが多いものです。例えば、母親が息子を溺愛したり、何もかも口を出したりという環境下に置かれていた場合は、それが当たり前だと捉えてしまいがちです。また、自分だけに注がれる母親の愛情は、心地よいものでもあり、母親を絶対的な存在だと感じてしまう傾向にあります。自分にとって、プラスのものだけを与えてくれる母親は唯一無二であり、それ以上の理解者はいないものだと思い込むケースもあります。
息子に夫の役割も求められていた
すべての家庭に当てはまるわけではありませんが、母子家庭や仕事などで父親が不在な環境で育った息子は、マザコンになりがちだといわれています。父親がいない、または存在が薄い家庭では、無意識に母親が息子に「夫の役割」も求めてしまうことがあります。そうなると、息子は母親を守らなければならないという気持ちが強くなり、息子だけではなく母親に対して、夫の役割も担おうとすることがあり得るのです。親子には変わりはないけれども、母親と疑似夫婦であるかのような奇妙な関係が構築されることも少なくありません。
母親と息子がお互いに依存し合ってきた
マザコン夫が誕生するのは、母親が溺愛したり過干渉をしたりするということだけにとどまりません。たとえ、母親が息子に対して過剰な愛情を注いでも、息子側がある程度それを避けながら生活して行けたのなら、マザコンになることは少ないといえます。一方、息子が母親に異常に甘えても、母親がうまい具合に距離を置いたとしたら、マザコンになる可能性も低いことでしょう。マザコンになるのは、母親と息子がお互いに依存し合い、その関係が心地よく、二人で一人のように振る舞ってしまうことが続いた時に、起こりがちです。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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