無事に出産できてホッと安心したのもつかの間、多くのママにとって日々の育児とともに悩みの種となるのが、産後ダイエットです。出産してからいつ頃から始めればよいのか、また理想的な体重減少の目安を知っておきましょう。
産後に太る原因とは?
一般的に、女性は出産後体重が10キロ程度増加するといわれています。妊娠、出産は女性の身体にかかる負担が大きいため、さまざまな変化を引き起こしてしまい、体質などが変わってしまうことがありますが、体重の増加もそのひとつと考えられています。
適切な産後ダイエット方法を知るうえで重要になってくるのが、なぜ出産後に太ってしまうのかということです。物事は原因さえわかれば、あとはそこを修正するだけですから、原因究明が改善の第一歩となることは間違いありません。そこでまずは、産後に太ってしまう原因をみてみましょう。
1.骨盤がゆがんでいる
産後太りのもっとも大きな原因として「骨盤のゆがみ」が挙げられます。妊婦の身体は、リラキシンという女性ホルモンを徐々に分泌することで骨盤を開かせ、最終的に出産へと導きます。このリラキシンは出産後に分泌が止まり、骨盤を元の状態に戻すのですが、自然治癒に任せ、運動などを怠ると骨盤が開いたままになってしまい、ゆがんでしまうのです。骨盤がゆがんでしまうと、脂肪を蓄えやすくなる他、腰痛も引き起こします。脂肪を蓄えやすくなると「運動してもなかなかやせない」という事態にも陥ります。そもそも腰痛がひどければ、運動自体ができないこともあります。こうした原因から太ってしまう方が多いようです。
2.代謝が下がる
妊娠中の運動不足や、骨盤のゆがみが原因で基礎代謝が下がることでも、太りやすくなってしまいます。骨盤がゆがむことで内臓を支える力が弱まることで臓器の働きが落ち、代謝が下がってしまうのです。
3.食生活の乱れ・食べすぎ
母体に過度な負担がかかる妊娠中は、ストレス解消方法も限られてしまいます。意外と多いのが「食べる」ことでストレスを解消しているケースです。妊娠中はあまり運動できませんから、その状態でカロリーをとり過ぎれば、ほとんどの場合太ってしまいます。その生活に慣れると、産後も食事コントロールができず食べ続けてしまうことも。そうした食生活の乱れ、食べすぎから10キロ以上太ってしまう方もいらっしゃるようです。
4.美意識の低下
結婚、出産を経て、あまりオシャレなどをしなくなり、外見にも気を遣わなくなってしまい髪はボサボサ、肌はガサガサ、まゆ毛もボウボウ・・・では旦那さんやお友達にドン引きされてしまうかもしれません。特に妊娠中は体調が安定しなかったり、出産後の準備をしたりと忙しい毎日が続きます。そんな中では「オシャレなんていっていられない」という気持ちもわかりますが、そうした美意識の低下から、太っても気にしなくなり、「気が付くと数年前とは別人のようになってしまった」という場合もあります。
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出産後、いつからダイエットするべきか?
産後のママは体力を使い果たし疲れています。でも体重も早く元に戻したい。では無理せずダイエットができるのはいつからでしょうか。
産後はゆっくり休もう
妊娠中は胎盤から分泌されるホルモンによるものや、出産や産後に使うエネルギーを蓄えておくために、脂肪がつきやすくなります。産後は今までの自分の身体とは異なる体形に、とにかくダイエットを急ぐ方も少なくありませんが、出産で大きなダメージを受けた身体にさらに負担をかけることは、赤ちゃんや母乳にもよくありません。産後1カ月は産後と慣れない育児の疲れを取るため、ゆっくりと休むことが大切です。そのため、出産後ママの1カ月検診で、身体の回復が順調であると判断されてから行うのがよいとされています。
ダイエットに効果的な期間は?
妊娠、出産により開いた骨盤は戻るのに6カ月程度かかるといわれています。そのため、産後ダイエットをするのなら産後1カ月~半年の間に行うことがもっとも効果的だとされています。妊娠中の体重増加が多かった方は、この期間内に増えた分を落とすには負担がかかってしまうこともあるため、「1年程度を目安に元に戻す」という意識を持っていると、そこまで焦らずに、またある程度自然に落とすことができるのではないでしょうか。
産後ダイエットの体重減少の目安は?
妊娠で増えた体重はすべてが脂肪というわけではなく、赤ちゃんの体重や羊水、胎盤、蓄えられていた体内の水分が排出され、産後1週間で5キロほど減ります。また、母乳育児をしていると1日の消費カロリーが通常より750kcalほど多いため、中には母乳をあげているだけでやせていく方もいらっしゃるようです。
体重減少の目安としては1カ月に1キロ程度で十分です。10キロ増えた方は10カ月かけて少しずつ落とすように、長い目で取り組むと身体に負担をかけずに体重を減らせます。また、体質によっては母乳育児中にいくらダイエットに取り組んでも体重が減りにくい方もいるようです。疲れやストレスなども影響する場合があるため、自身の身体や心の状態をよくみながら、産後ダイエットとうまく付き合うことを心掛けたいですね。
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