35人学級のデメリットはどういうもの?
35人学級のメリットについてご紹介しましたが、メリットがあれば必ずデメリットも存在します。35人学級には、一体どんなデメリットがあるのでしょうか?早速チェックしてみましょう。
仲良くなる友達が減る可能性がある
35人学級になると、生徒の人数が少ない分だけ仲良くなれる友達が減ることもあるでしょう。そのため、「クラスでたくさん友達を作りたい!」と思っている子どもとっては、デメリットになります。
また、仲の良い友達と一緒のクラスになれる確率も下がってしまいます。しかし人数が少ない分、一人一人とじっくり関わっていくことができるので、深く付き合える友達は出来やすいという面もあるでしょう。
子どもの逃げ場がなくなるケースも出てくる
35人学級になると、クラスで揉め事が起こった時に逃げ場を作りにくい可能性があります。クラスの人数が多ければ、自分の気持ちを分かってくれる友達がいる確率はあがりますが、クラスの人数が減ることにより、自分の味方ができなくなるかもしれません。
一度クラス内で失敗してしまうと逃げ場を見つけることができず、人間関係で悩んでしまうこともあり得るので、その点は親などのフォローが必要となります。
教室の数が足りなくなることも危惧される
これまで40人程度の子どもが入っていた教室に35人しか入れなくなると言うことは、その分、教室数が必要になってくることが考えられます。そのため無理矢理空いている部屋を教室にすることもあり、設備が整わないまま導入する可能性も出てくるでしょう。
また必要なのは教室だけではなく、先生の数もあわせて増やして行かなければなりません。当然様々な費用がかかってくるので、多額の税金が投入される可能性もあり得ます。
おわりに
小学生の子どもを持つ親からすると、35人学級の導入には不安を覚える方も多いと思います。確かにデメリットもあるシステムではありますが、長い目で見ると子どもの教育環境の改善という面においては、とても意味のある物だと捉えることもできるでしょう。
これからはGIGAスクール構想によって児童「1人1台端末」が当たり前になってきます。35人学級になることでひとりひとりに寄り添ったきめ細かな指導にも期待できますね。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。ご了承ください。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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