スクールカーストからの「いじめ」
スクールカーストの存在は、「いじめ」の原因の一つとなっています。それは、ランク付けでできているピラミッドの頂上付近にいる、リーダー格の子どもの性質にもよるところが大きいと言えると思います。いじめが起きてしまうのは、なぜなのでしょうか?
いじめられやすいのは、最下位層ではない
先述したように、最初はただの「いじり」だったものが、エスカレートして「いじめ」になってしまうこともあり、元々はリーダーのそばにいた子も、いじめの対象になります。つまり、上層部と関わりを持たないカーストの最下位層よりも、やや上にランクされている子どもたちの方が、むしろいじめの危険性が多いのかもしれません。「自己主張力」が少なく「同調力」が高い子ほど、いじられることが多く、ノリが良い子と見られがちですが、本人はそのキャラクターに疲れ切っていることもあります。
常に「見張られている」という重圧
内閣府の「平成29年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」の調査結果によると、小学生でも約3割の子どもがスマホを持っており、スマホでのインターネット利用の内容については、4割以上が「コミュニケーション」と答えています。スマホを所持している小学生は、スクールカーストランク付けのプレッシャーのほかに、LINEなどのコミュニケーションツールによって、狭い社会がさらに狭く、限られたグループの中で常に見張られているプレッシャーとも闘うことになります。
おわりに
「いじめ」の原因にもなるスクールカーストですが、「共感力」があり、子どもたちからも先生からも信望の厚い子が頂点にいる場合は、クラスに団結力が生まれるなど良い方に作用することもあります。もし、自分の子どもが格付けされていたらと思うと心配ですが、親も敏感になり過ぎず、何かあったときに子どもが相談しやすい家庭づくりを心がけましょう。
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元IT系企業勤務。現在はフリーランスのデザイナーである夫の会社でWebサイトの構築、運営やライティングをしています。ゆる受験で私立中高一貫校に通う長女、ガチお受験で私立小学校に通う次女、そして幼稚園に入園する三女の三姉妹のお母さんもしています。
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