保育士。学生時代に児童心理学を学び、幼少期の関わりがその後の人生を左右することに強い関心を持ち、自身の研究テーマとする。 3児の母で、長女の小受では全勝を果たす。現在6年目となる保育現場や幼児教室で本領発揮し、周囲から絶大なる信頼を得ている。 生活教育こどもと幼児園 http://kodomoto.tokyo/保育記事監修者プロフィール:伊藤美緒先生
子どもは3歳くらいになると、うそ泣きをするようになることが多くあります。2歳くらいまでであれば、まだ精神的に未発達で言葉もうまく使えないため、泣くのが感情を伝える方法となり、泣くのは当然の行動ともいえます。しかし、3歳頃からのうそ泣きが癖になってしまうと、手がかかって仕方ありませんね。今回はうそ泣きをしてしまう理由と、そのときの対処法を紹介します。
子どもがうそ泣きをしてしまう理由
幼児期は知能も発達し、お友だちとの関わりも増えていきます。そのため、今まではしなかったような行動をするようになる時期でもありますね。うそ泣きもそのひとつといえますが、ではどのような理由で子どもはうそ泣きをしてしまうのでしょうか。さまざまな理由があると思いますが、こちらでは三つの具体例を紹介していきます。
気を引きたい表れからしてしまう
もし子どもがうそ泣きをしてしまっていたら、もしかしたら「自分が泣いたときには、お父さんお母さんはこっちを見てくれる」と知ってしまっているからかもしれません。つまりは、「お父さんお母さん、こっちを見てよ!」という意思表示を子どもはしているのです。うそ泣き以外にもたたいたり、大声をだしたりすることもありますね。
愛情を確認する方法としてのうそ泣き
子どもがうそ泣きをするときは、同情を買いたいだけのことも多く、甘えたい気持ちからやってくる行為です。「お父さんお母さんは、ぼく(わたし)のことを好きなのかな?」「ぼく(わたし)はちゃんと愛されていて、必要とされてる?」などの不安や寂しさの感情を打ち消したくて、子どもはお父さんお母さんに甘えてきているのです。
どの程度自分の意見が通るのかを探っている
子どもは3歳くらいになってくると、大人を自分の意のままに動かしたくなる場合があります。自分の主張がどれだけ聞き入れられるのか、周りの反応をうかがっている時期であり、「自分が泣いたら誰かが動いてくれるぞ」と何となく分かってきているときでもあります。お父さんお母さんだけでなく、おじいちゃんおばあちゃんに対しても行うため注意が必要ですね。
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うそ泣きした子どもに対処する方法
ではうそ泣きをしている子どもには、どのように対応していけばいいのでしょうか。なだめすかす方がいいのか、怒った方がいいのか…その子の性格や成長具合、また状況によっても対応方法は異なってきますが、いくつかの対処法を紹介します。
子どものうそ泣きに便乗してあげる
子どもが明らかにうそ泣きをしていると分かったら、そのうそ泣きに少しの間乗ってあげてみてください。「あらぁ、そうなのね~かわいそうに~、よちよち」という具合に、大げさに子どもの演技に付き合って、抱きしめてあげましょう。また、「思い切り、気のすむまで泣いたらいいよ」と言ってあげるのも効果的だと思いますよ。
その場から離れてそっとしておく
「泣いてばかりいると、お話しできないでしょう?泣きやむまで向こうで待っていてあげるよ。もう泣かなくても大丈夫だと思ったら、お母さんのところにおいで」と言って、子どもを残して少し離れてみてください。子どもは、お母さんがそばにいると「このままずっと泣いていれば、お母さんがもっと優しくしてくれるかもしれない」との思いから、泣きやまない可能性があります。
自分の頭でしっかりと考えさせる
これは子どもがある程度大きくなってから試すと良いですが、なぜ泣いたりぐずってしまうのかを考えさせてみてください。「何で涙が出ているのだと思う?」「どうしたらいいと思う?」と子どもに尋ね、自分の口から説明させましょう。さらに、同じ失敗をしないように「今度また、こういうことがあったらどうしたらいいと思う?」ということも考えさせてあげると、自分で決めた規則を子どもはちゃんと守る傾向にあるため効果があります。
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わんことうさぎと共にわいわい暮らしている主婦です。
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