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子どものネットトラブル
大人でもネットによるトラブルが後を絶たず、サイバー犯罪等に関する相談件数は年々増加しています。しかし、まだまだ成長途中の子どもたちはそれ以上に、ネットによるトラブルを抱えやすくなっています。
食事・睡眠がおろそかになる
ネット依存に陥ると、食事や睡眠、勉強などの優先順位が下がります。オンライン上で仲間とゲームしているとき、自分が抜けると仲間に影響してしまうので、食事や睡眠、さらにはトイレまで後回しにします。成長期に食事や睡眠を削ることにより、健康被害を及ぼす危険があるでしょう。
不登校や暴力
睡眠不足になると早起きすることが難しくなり、学校の遅刻や欠席が増えます。登校しても授業中居眠りすることが増え、やる気も気力もわきません。学校の授業よりネットの方が楽しいしラクですから、不登校にもなりかねません。さらに寝不足のためイライラして、家族や周りにあたり散らす、暴力を振るうなどの問題行動もみられます。
SNSによるいじめ
文部科学省が平成29年に発表した「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると、SNSのいじめ件数が小学校で3455件あったとされています。SNS上で悪口を言われたり、仲間外れにされたり、顔が見えないSNSのいじめは非常に陰湿です。
個人が特定される
自分の名前や住んでいる場所、写真などを、オンラインゲームやSNSに気軽に投稿すると個人が特定される恐れがあります。個人が特定されると面白半分で拡散され、家族や友人にまで迷惑が及びかねません。後悔したところで、その情報はネット上に一生残ることになります。
ゲームなどの高額課金
オンラインゲームは始めるときに無料のものが多いですが、遊んでいくと課金しないともらえないアイテムやイベントなどが登場します。一回の課金は数百円でも、何回も課金すれば一カ月の請求はとても高額になります。実際に現金のやり取りが目に見えるわけではないので、子どもにはお金を使ったという意識が低いのも問題です。
自撮り被害
SNSで知り合った人に、「写真を送って」と言われて素直に送ってしまう子どもが多くいます。最初は顔だけだったのに、言葉巧みに要求が激しくなり、わいせつな写真を求めてくる犯罪者もいます。また、それらの写真をネット上にばらまかれる危険性もあります。
エルサゲート
子ども向けの動画を再生していると、関連動画として残酷なものやわいせつなものが表示されるときがあります。一見子ども向けを装いながら、害がある動画をエルサゲートといいます。エルサゲートの怖いところは、自分で検索していなくても表示されるところ。そして動画の途中から様子がおかしくなるものが多いので、再生してみないとエルサゲートとわからないところです。うっかり再生してしまうと、トラウマ(心的外傷)になりかねません。
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ネット閲覧にはルールを
今の親世代は、子どもの頃にインターネットを閲覧する環境にはありませんでした。そのため、子どもにどういうルールを設定してよいのか、迷うことも多いようです。子どもと一緒に、ネットに関する基本的なルールを決めていきましょう。
親子で話し合う
ネット依存に陥っている子どもに注意をしても、聞く耳を持たないことがほとんどでしょう。子どもはネットに依存しているという自覚すらないかもしれません。親は注意するだけではなく、子どもが納得できるよう話し合いながらルールを決めることが大切です。そして、保護者自身も一緒に決めたルールを守るようにしましょう。
時間を決める
ネット依存から脱却するためには、まず時間の制限を設けましょう。いきなりネットを全面禁止にすることは難しいので、最初は夜9時まで、守れたら8時半までなど、段階を踏んで変えていきましょう。食事の時間や就寝の時間も話し合いをして、その時間は使用しないと決めておくのもよいですね。そして子どもが一日に何時間ネットをしているか、把握しておきましょう。
個人情報は書き込まない
ネット上では個人情報を絶対に書き込まないことを約束させましょう。個人情報を書き込むと、前途したように個人が特定される恐れがあります。ネット上の不特定多数に個人情報がもれれば、犯罪に巻き込まれる危険が高まることを意識させましょう。
フィルタリングをかける
フィルタリングは子どもに有害なウェブサイトやアプリをブロックしてくれます。いくら家族でルールを決めても、子どもの危険を0にすることはとても困難です。子どもが使用するデジタル機器には必ずフィルタリングをかけましょう。
無料のWi-Fiには注意する
外出先には無料のWi-Fiスポットがたくさんあります。安全を確認せず、安易に無料Wi-Fiに接続すると、個人情報が流出する恐れがあります。友人と外で遊ぶとき、無料のWi-Fiでオンラインゲームなどをしないよう、注意しておきましょう。
カウンセリングを受ける
家族でルールを決めてもネット依存が改善しない場合は、カウンセリングを受けてみるのも一つの方法です。最初は保護者だけが相談に行き、準備をしてから子どもを連れていくとスムーズに受診できます。
おわりに
今の親世代が子どもの頃は、知りたいことがあると本などアナログなものを使って調べていましたよね。現代の子は、スマホに話かけるだけで答えがもらえる便利な世の中です。しかし、それに依存してしまうと、それなしでは生活できなくなってしまいます。ネットと上手に付き合えるよう、大人がお手本になってあげたいですよね。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。ご了承ください。
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3人の子を持つ母親で元保育士。
早起きして高校生のお弁当づくりに励む日々を送っています。私の元気の源は推し活。推しってどうしてあんなに尊いのでしょうか。
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