保育記事監修者プロフィール:伊藤美緒先生
保育士。学生時代に児童心理学を学び、幼少期の関わりがその後の人生を左右することに強い関心を持ち、自身の研究テーマとする。
3児の母で、長女の小受では全勝を果たす。現在6年目となる保育現場や幼児教室で本領発揮し、周囲から絶大なる信頼を得ている。
生活教育こどもと幼児園 http://kodomoto.tokyo/
たくさんの言葉をはなせるようになったり、自分ひとりでできることが増えたり、子どもの成長をみることは大きな喜びです。しかし、体が大きくなり体力もついた分、いうことを聞いてくれなかったり悪態をついたりされると、手に負えないと感じることもあるでしょう。
そうした「手の負えなさ」を多くの保護者が実感するのが、第一次反抗期ともいわれる2~4歳頃です。そこで今回は、4歳児との接し方で気をつけたいポイント五つをまとめました。
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いちいち過剰に反応しない
子どもがびっくりするような言葉をつかったり、悪態をついたりしても、いちいち過剰に反応するのは避けましょう。4歳というのは、幼稚園やテレビなどで覚えた言葉をおもしろがってつかうようになる時期です。
しかし、意味がわからずに、言葉の響きを気に入ってまねしていたり、大人の反応をおもしろがっていたりするだけの場合が多いのです。そのため、大人が過剰に反応し「やめなさい!」などといえばいうほど、余計におもしろがって、その言葉をつかってしまうことも少なくありません。
また、いちいち怒っていると、余計なエネルギーをつかって、親自身も疲れてしまいます。そのため、過剰に反応するよりも、さらりと受け流すほうがよいでしょう。
そして、正しい言葉がつかえるように、「その言葉は汚い言葉だからつかっちゃだめだよ。○○という言い方をしようね」など、周りの大人たちがよいお手本を示すことも大切です。
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がみがみ怒らない
4歳児というのは、それまでに比べて格段に頭の回転も速くなります。生意気に口答えするようになったり、すぐにいうことを聞かなかったり、イライラさせられることも増えますが、がみがみ怒らないように気をつけましょう。
以前は素直に聞いていたことも、子どもが「どうして? なぜ?」という疑問を持つようになる時期です。頭ごなしに叱るのではなく、子どもが考えるのを待つゆとりを持ちましょう。
例えば「おもちゃを片付けなさい!」という場合でも、ただそう叱るのではなく「誰かが転んだら危ないから、おもちゃを片付けようね」など、さりげなく理由を教えてあげるのもよいでしょう。強い口調で怒るのは、人に迷惑をかけたり危ないことをしたり、本当に大切な状況に限ると効果的です。
たくさんはなしを聞いてあげよう
4歳になるといろいろおしゃべりができるようになります。どんなに忙しくても、ちゃんと子どものはなしを聞いてあげましょう。
現実と空想が入り交じっていても、しつこく質問してきても、大人にとっては大した問題に思えなくても、しっかり聞いてあげることで、子どもは安心します。子どもが自分の気持ちをはなすときには、ちゃんと大人も正面から理解し受け止めていることを伝えてあげましょう。
小さいうちからコミュニケーションのよい型を築いておけば、その後、成長した子どもが学校で問題を抱えたり、思春期を迎えたりしたときにも大いに役立つはずです。
逆にこの時期に親や周りの大人にあまりはなしを聞いてもらえないと、その後の学校生活などでも、人間関係などを築くことが苦手になるケースも少なくないようです。
また、楽しいはなしや興味のあることだけでなく、子どもが何かを嫌がる場合にも、はなしを聞くことが大切です。子どものはなしから、なぜ嫌がっているのか理由がわかる場合もあります。
上着を着るのが「嫌」という反応も、ただ駄々をこねているわけではなく、上着の着心地が嫌なのかもしれませんし、もしかすると、前回のお出かけでその服を着ていて嫌な思いをしたからかもしれません。
4歳になれば、その「嫌」の理由を自分で考えたり、言葉にして伝えたりする能力が身に付いてきています。なかには、上手にはなすまで時間がかかるお子さまもいらっしゃると思いますが、しっかりと受け止めて聞いてあげましょう。
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