最近、注目を集めているキーワードがあります。それは、デジタルタトゥーというものです。デジタルタトゥーは一生消えることがありません。そのことから、同じく一度彫り込むと一生消えることがないタトゥーになぞらえて、デジタルタトゥーと呼ばれているのです。ここでは、親子で気を付けたいデジタルタトゥーについてご紹介します。子どもの未来を守るためにも、まずはパパやママがデジタルタトゥーを学んでいきましょう。
知らないと大変!デジタルタトゥーって知ってる?
デジタルタトゥーという言葉を聞いたことがある方は、どのくらいいるでしょうか?デジタルタトゥーというのは、インターネット上に公開された個人情報などに該当するものを指します。その他、個人が特定できる形で拡散されてしまった恥ずかしい情報なども、デジタルタトゥーということができます。
ここ数年、バカッターなどの言葉がはやりましたが、これもインターネットにアップロードされてしまうと完全に消去することが難しいため、デジタルタトゥーとして永遠に残ってしまう可能性があります。
SNSなどで炎上すると瞬く間に拡散される
ちょっとしたイタズラでも、SNSなどで炎上すると瞬く間に最近は拡散されるようになりました。あくまでも数人の友達向けに公開した、ちょっとしたおふざけ動画などがSNS上で全世界に発信され、炎上するというケースも今までに数多く存在します。このように炎上してしまうと、情報の元を消去したとしても既に拡散・コピーされているため、インターネット上に永遠に残り続けることになります。
逮捕されてもネット上に名前が残り続ける
仮に何らかの犯罪行為があり、本人が逮捕されてしまうと、その情報が最近はインターネットのニュースサイトなどに掲載されるようになりました。また、さまざまなブログなどで事件の犯人に関する情報を根掘り葉掘り掲載しようとするサイトなども登場していることから、一度何かで逮捕されてしまうと、永遠にネット上に名前が残り続けるという可能性もあるのです。デリケートな問題ではありますが、逮捕情報は就職や就活、その他結婚などの場面でも永久に大きな問題として残ってしまいます。
全ての写真や動画を消すことは難しい
インターネット上に写真や動画が掲載されると、一度に数多くのユーザーがそれらを視聴することになります。特に爆発的に炎上している場合は、圧倒的なスピードで拡散されることになるのです。「インターネットの海」にその情報が拡散されてしまうと、全てをたどって消去することが難しくなってしまいます。情報の消去を専門にする業者などもありますが、こういった専門家に依頼をしたとしても完全に情報を消去するのはほとんど不可能です。だからこそ、デジタルタトゥーには気を付けなければなりません。
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デジタルタトゥーでどのような影響が出る?
デジタルタトゥーが残ってしまったことにより、どのような影響が出るのでしょうか?インターネットだけの問題だからたいしたことがない、と思っている方もいるかと思いますが、実はそうでもありません。デジタルタトゥーが残ると、さまざまな影響を日常生活にも及ぼしかねないのです。
近所中に知れ渡り引っ越さないといけない?
多くの人がインターネットを閲覧している世の中ですので、SNSで情報が拡散されて、炎上が一段落した後でも、何かの拍子に名前を検索された時にデジタルタトゥーが出てくると、近所中にその情報が瞬く間に知れ渡ってしまう可能性も否定しきれません。そうなると、結果的に生活しづらくなり引っ越さなければならなくなるケースまで存在します。特に地方都市の場合は、デジタルタトゥーが元で思わぬトラブルに遭遇するということも考えなくてはなりません。
子どもの学校、親戚、友人にも迷惑がかかる?
パパやママのデジタルタトゥーが原因で子どもが学校でいじめられ、親戚あるいは友人にも迷惑がかかるというケースも、残念ながら存在します。例えば、学校のコンピューターに関連する授業で、パパやママの名前を検索してみましょう、という取り組みがあった場合、目を覆いたくなるような情報が子どもの目に入ってしまう可能性もあります。その他、親戚関係にも、ネット上で炎上すると嫌がらせの電話が入るなどによって、迷惑がかかることもあります。
夫の勤務先がバレて会社に連絡がいく?
SNSで不正な行為や不法行為をした画像や動画が拡散されてしまうと、個人特定が行われ、そこから夫の勤務先などがバレるケースも最近は出てきました。このような勤務先バレがあると、会社に連絡がいく可能性も否定しきれません。ほとんどは嫌がらせの電話ではあるものの、「このような社員を雇用し続けている会社の責任はどうなっているのか?」といった悪質な問い合わせの電話が入るケースもありますので、要注意です。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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