今後の待機児童・保留児童の判断は?
前述したように、現在の待機児童数の集計は実態を反映していないという批判が起こったため、政府は2016年より待機児童の再定義のための基準見直しに着手しました。まだ全容はわかっていませんが、今後の待機児童解消問題に大きな影響を与えることになりそうです。
育休を延長せざるを得ない場合は待機児童に含まれる?
待機児童の新しい定義では、保護者が復職を望んでいるにも関わらず、預け先が見つからないため育児休業を延長した場合は、待機児童として扱うことになりそうです。これは現在の定義では、保護者が育休取得中は待機児童に数えなくてもよいとされ、自治体によって判断がまちまちだったからです。これにより、待機児童の数は現状より増えることが予想されます。
各自治体の判断基準が統一される
ここまでみてきたように、現在の基準には、各自治体に待機児童に含めるかどうかの判断を委ねるような曖昧なものが多く、集計にバラつきが生じていました。新しい定義には、このバラつきをなくすため、より明確な基準が求められています。その基準によって、これまで公表されてきた各自治体の待機児童数が大きく変化する可能性があり、注目を集めそうです。
待機児童の新定義で社会はどう変わる?
政府は新定義を2018年度からの自治体の集計に反映させる方向で調整を進めています。そうなれば、これまであてにならなかった待機児童数がより実態を反映したものになるはずです。ただし、保育所の整備は進んでいるにも関わらず、都市部や低年齢児で保育所利用の需要は増える一方のため、待機児童問題の解消にはまだまだ時間がかかるとみられています。
おわりに
早く職場復帰したいのに子どもがなかなか希望の保育所に入れない理由は、待機児童か保留児童かの違いにあるのかもしれません。これから保育所を利用したいと考えている方にとっては、お子さんがどちらと判断されるのか気になるところですね。すべての待機児童と保留児童の子どもが保育園に入園できるような環境づくりを早急にしてもらいたいものです。
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