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原因の一つと考えられる睡眠機能の未発たち
夜驚症の原因は、明確にはわかっていないのが現状です。しかしながら多くの子どもたちが、睡眠機能が完成する思春期までに夜驚症の症状が消えていることなどから、脳における睡眠機能が未完成であることが、夜驚症に深く関係していると考えられています。ここでは睡眠機能と夜驚症の関係についてまとめてみました。
レム睡眠とノンレム睡眠の違いとは?
睡眠はレム睡眠とノンレム睡眠の二つにわけることができます。レム睡眠は、体は休み脳は半分働いているような比較的浅い眠りの状態で、夢を見るのはこのレム睡眠のときです。一方、ノンレム睡眠は、脳が休んでいるときの深い眠りの状態を指します。通常睡眠は、ノンレム睡眠からはじまりレム睡眠に移っていき、一定の時間ごとに交互におこります。夜驚を発症しやすい、最も眠りの深いときのノンレム睡眠は、就寝後しばらくすると訪れます。
3歳の子どもの睡眠機能は未完成!
3歳の睡眠の特徴は、睡眠時間が長くその中でもレム睡眠の割合が多いなど、大人の睡眠と比べると大きく異なります。大人と同じような睡眠機能が完成するのは思春期を迎えるころで、まだまだ先のこと。3歳は睡眠機能の形成途中のため、脳の中の睡眠と目覚めを調節している機能が未熟でうまく働いていないと考えられます。
夜驚症は睡眠機能が未完成ゆえにおこる?
脳の中の睡眠と目覚めを調節している機能がうまく働いていないと、通常浅い眠りのレム睡眠から目覚めるはずが、脳が深い眠りにあるノンレム睡眠から一気に目覚めてしまうことがあります。ノンレム睡眠中、脳に興奮が与えられてこのように目覚めてしまうと、脳の機能が未発達な子どもの場合、脳が完全に覚醒しないまま興奮状態になりパニックを起こし夜驚となって表れてしまうのです。このとき脳に与えられる興奮は、日中感じた恐怖やストレスのほか、喜びなどの場合もあります。
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家庭でできる夜驚症対策を知っておこう
夜驚症を治す効果的な方法はありませんが、家庭で行える対策がいくつかあります。症状が現れているときにできること、いつか自分の子どもも発症するかもしれないと想定して、あらかじめ心がけておきたいこと、受診のタイミングなどについてまとめてみました。
子どもに夜驚の症状が現れているときはどうすればいい?
残念ながら今起きている夜驚を止める方法はありません。3歳の子どもが泣き叫んでいたら心配で動揺しますが、慌てずにやさしく声をかけながら落ち着くのを待ちましょう。暴れているようなら、ケガなどをしないようにものをどかすなどして対処します。夜驚は通常2~3分、長くても10分以内には治まりますから見守っていてあげてください。
家庭で心がけたい夜驚症対策とは?
子どもの成長とともに症状は軽くなり、いつかはなくなるとわかってはいるものの、ただ見守るだけではつらいものです。そんなときは、できるだけ家の中をきれいに整えておきましょう。特に寝室は夜驚の症状がでたときに、動き回ってケガなどをしないように、危険なものや壊れやすいものはおかないようにし、常に清潔に整えておくように心がけると良いですね。
医師に相談するタイミングはいつ?
夜驚の症状は通常一晩に1回、就寝から1~3時間後に発症するため、3歳の子どもの場合はまだ親が起きている時間帯に発症すると考えられます。そのため、子どもの夜驚によって親の睡眠時間が削られることはなく、睡眠不足になる心配もありません。しかし、一晩に複数回発症し1回あたり10分以上もかかるなどして、親が睡眠不足などでつらい状況に陥ってしまったときは、睡眠障害の専門医に相談しましょう。
おわりに
夜驚症は病気ではなく通常は成長と共に自然消滅するため、様子を見守ってあげればそれほど心配しなくても大丈夫です。ただ、親が夜驚症のことを知らないと混乱する恐れがあるため、夜驚症の症状や対処法を知っておくことが大切ですね。
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小学生と高校生の2人の男の子の母です。海の近くに住んでいます。
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