妊娠中や授乳中、カフェインの摂取を制限していた方は多いと思います。子どもが生まれてある程度大きくなると、今度は子どもがいつからカフェインを摂取していいのか、気になりますよね。カフェインは意外にいろいろな食べ物・飲み物に含まれているので、注意が必要です。今回は、カフェインは何歳頃から摂取しても大丈夫なのか、摂取量の目安などをお伝えします。
子どもはいつからカフェインOK?
子どもは脱水症状を起こしやすいので、特に汗をかく暑い時期は、こまめな水分補給が必要です。でも、意外といろいろな飲み物に含まれているのがカフェイン。妊娠中もカフェインを控えるようにいわれますが、子どものカフェイン摂取も注意しなければなりません。
3歳以下はカフェインを控えたほうがよい
日本ではカフェインの摂取量に規定はありません。しかし、元東京福祉大教授で、カフェインについて研究する栗原久さんによれば、3歳まではカフェインの摂取を控え、4~6歳で25mg/日、7~12歳で50mg/日以下に抑えたほうがよいとのこと。また、カナダ保健省では、2010年(平成22年)に以下のような注意喚起がされています。
「子供はカフェインに対する感受性が高いため、4歳~6歳の子供は最大45mg/日、7歳~9歳の子供は最大62・5mg/日、10歳~12歳の子供は最大85mg/日(355ml入り缶コーラ1~2本に相当)までとする。」
13歳以上の青少年についてはデータが不十分なようですが、体重1kgあたり2・5mg以上摂取しないよう勧められています。例えば、体重40kgであれば100mg程度まで、という計算になります。
コーラ100mlあたりに含まれるカフェイン量は約10mgなので、500mlのペットボトルには約50mgのカフェインが含まれるということになります。注意しないと、コーラを飲むだけでも意外とあっという間に目安量を摂取してしまいそうですね。
カフェインが体に与える影響とは
具体的に、カフェインには以下のような影響があるとされています。
- 睡眠を妨げる(眠気防止)
- 不安
- 頭痛
- 疲労感
- 脳の発育を妨げる
「コーヒーを飲んで眠気覚まし」という方も多いかと思います。でも、実際にその威力を体感した方もいるように、飲みすぎると眠れなくなってしまうことも。慣れてしまえば寝る前に飲んでも普通に眠れるようになりますが、特にまだ体が小さい子どもでは、大人以上にカフェインが体に影響を与えることが考えられます。
また気になる、脳の発育への影響ですが、特に知性・理性をつかさどる前頭前野(ぜんとうぜんや)に影響を与える可能性があるとされています。前頭前野は20歳頃まで発達が続くため、それまではできるだけカフェインを控えたほうがベターだといえるでしょう。
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清涼飲料水はカフェイン以外に糖分にも注意
子どもも好きなことが多いコーラやエナジードリンク。これらの飲み物には、カフェインが含まれているだけでなく、糖分も多く含まれています。たまに飲む程度ならまだしも、日常的に飲むようになってしまうと、あまり健康的だとはいえません。
コーラやエナジードリンクは糖分にも注意
コーラやエナジードリンクは、カフェインが含まれているだけでなく、糖分も多く含まれています。糖分が多く含まれた飲み物をたくさん飲むことで、むし歯や肥満の原因になる可能性も。
「ならカロリーゼロのものを選べばいいのでは?」という声も上がってくるかと思います。しかし、カロリーゼロのものには、アセスルファムK(カリウム)などの人工甘味料が使われています。人工甘味料については賛否両論ですが、危険性が指摘されるものもありますから、それを考えるとあまり積極的には子どもに与えたくないと思うのではないでしょうか。
子どもが好きなチョコレートにも要注意
子どもにもよく好まれるチョコレート。チョコレートの原料であるカカオ豆にもカフェインが含まれており、100gあたり25mg程度の量となっています。
これが高カカオチョコレートになると、カカオ分の割合にもよりますが、100gあたり70~100mg以上含まれることもあります。子どもは苦味のある高カカオチョコレートより、甘いチョコレートを好むことが多いかと思いますが、いずれにしても食べさせすぎないように注意したいですね。
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台湾在住の30代。2011年日本語教師として台湾へ、2013年結婚。3歳年上の台湾人夫と猫1匹と仲良く暮らしています。2015年秋から在宅Webライターとして活動。2013年末からゆるーく妊活継続中。
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